パン教室のできるキッチン!難しい土地で実現した妻子の大満足! | KLASIC[クラシック]

KLASIC

TOP > 家づくり > パン教室のできるキッチン!難しい土地で実現した妻子の大満足!

パン教室のできるキッチン!難しい土地で実現した妻子の大満足!

2017年02月23日 ── 千葉県・家づくり ── 17521

 施主であるSさんが家を建てることになったのは、隣家が採光を阻む北側斜面の土地。悪条件を乗り越えて陽光が降り注ぐ住まいを実現し、みごと「住まいの環境デザイン・アワード」を受賞した建築家の技に迫る。

書いた人 KLASIC編集部

この記事をスクラップする

この記事をスクラップした人

一覧で表示

    作った人 白砂孝洋

    住んでいる人 夫婦+子ども2人

    約9mの吹き抜けで採光確保、家族が集う明るいリビングに
    • テラス側から見た外観/建物を南側に寄せることで敷地にできる影をなくし、光の通り道となるテラスを設けた

    • 外観/外壁には耐久性を考慮して、屋根材と同じガルバリウム剛板を使用

    • ロフトに設けられた窓/吹き抜けの天井に位置する南向きの窓から陽光を取り入れた

     施主であるSさんと建築家である白砂さんは、大学時代の友人という間柄。Sさんは「子どものために快適な住まいをつくりたい」ということで、旧知の仲である白砂さんに家の設計を依頼することにしたという。Sさんが購入していた敷地は、我孫子駅から徒歩圏内の北側斜面地。通勤・通学には便利だが、南側、東側には耐震性が確認できない3m以上の擁壁が。また、北側には一段擁壁で下がった場所に隣家があるという、採光の確保が難しい土地だった。

     白砂さんがまず悩んだのは、崖条例に沿って建築計画を立てると、南側に6mほどの空き地を作る必要があるということ。この場合は空地を庭として利用することになるが、それでは日が差さない暗い庭になってしまう…。この問題を解決すべく白砂さんが思いついたのは、RC造の擁壁(待受擁壁)をL字型に配置することで建物を南側に寄せることを可能にし、北側に明るいテラスを造り出すという、実に斬新なアイディアだった。

     加えて白砂さんは、1階のリビングの天井を9mの吹き抜けにすることを提案。これにより、S邸のリビングは、ロフトの窓とテラスから入る光に満ちた、明るい空間となった。大きな吹き抜けはエネルギー効率が落ちるという欠点もあるが、白砂さんはこの対策として、天井と壁面に新聞紙を再利用した高性能の断熱材を使用。1階に置いた温水式の床暖房の熱を天井のサーキュレーターで循環させることに。これで真冬でも温かく過ごせる、家族に快適な居場所が出来上がった。

    • 階段の窓/2階に続く階段にも窓を設けて採光を確保

    • 玄関/木の雰囲気を活かしたモダンなエントランス

    • リビング/テラスと吹き抜けの天井から明るい陽射しが注ぐリビング。床にはウォールナット複合フローリングを用いてコストダウンをはかった

    • テラス/リビングから続くテラスは、安全な子どもたちの遊び場。扉を開放すればアウターリビングにもなる

    • リビングから見たロフト/高さ9mのダイナミックな吹き抜けで開放感たっぷりの空間に

    • 奥様がパン教室を開けるよう、大きな作業台と収納を設けた特注のキッチン。素材には、ハードに使えるよう艶消しのステンレスを使用した

    パン教室を開けるキッチン、子どもが遊ぶロフト…
    • 階段/2階へと続く階段にも窓から明るい光が注ぐ

    • ロフト/4畳半ほどの広さがあるロフトも子どもの遊び場

    • 書斎/作り付けの戸棚に本や雑誌をタップリ収納できる書斎

    • 寝室/1階にある主寝室。白い壁に光が反射して明るい印象

     S邸の1階には、このリビングのほか、主寝室、水回り、キッチンが設けられている。ちなみにこのキッチンは、パン教室を開きたいという奥様がもっともこだわった部分。オールステンレスの特注品で、1.5m×90㎝の広々とした作業台付きだ。

     2階に上がると、そこにあるのは2つの子ども室と書斎。もともと「家族が集まる場所を通って子どもが自室に行けるようにしたい」というSさんの希望どおり、家族が集まるリビングを抜けて子ども部屋に行くよう動線が考えられているそう。また、ロフトも子どもの遊び場となっており、1階のリビングから遊ぶ子どもの姿を見守ることもできる。

     家を建てる当初は、大きな日陰ができる土地にマイナスイメージを持っていたというSさんだが、我孫子の家での暮らしをスタートした今は、プライベートな明るい中庭と、外のように光が降り注ぐ明るい室内にとても満足しているとのこと。テラスでは子どもが元気に遊び、キッチンで奥様がパン教室を開く…。家づくりを始める前に夢みていた見た理想の暮らしが、今まさに現実となっているようだ。

    受賞歴
    スペック
    所在地
    千葉県 我孫子市
    家族構成
    夫婦+子ども2人
    構造
    木造
    規模
    2階建て
    設計期間
    2011年01月~2011年07月
    施工期間
    2011年10月~2012年03月
    竣工年月
    2012年2012月
    敷地面積
    186.15㎡
    延床面積
    114.27㎡
    この記事をスクラップする

    この記事をスクラップした人

    一覧で表示

    お問い合わせ

    気になったところは聞いてみよう

    詳しく聞く(Q&A)

    関連記事

    人気記事

    繊細なピアノに優しい!軽井沢でいつでも音楽溢れる別荘づくり

     もしも別荘があったらと空想を繰り広げたことはあるでしょうか。Kさんには更にその先まで、その別荘では何をして過ごしたいかをイメージ出来ていました。雰囲気の良い空間でホームコンサートを開きたいと考えて...

    KLASIC編集部

    15280

    人気記事

    バイクの趣味が中心!開放的なテラスと防犯を両立した秘訣とは?

     夫婦ともにバイクが趣味というNさん夫婦が建てたのは、バイクガレージが中心にある家。車通りの多い道路に面した土地で、防犯と開放感の確保という相容れない2つの条件をクリアした、建築家・白砂孝洋さんの驚...

    KLASIC編集部

    16001

    人気記事

    居場所が違えば何度でも感動!一面の海と熱海を楽しみ尽くす

     JR熱海駅にほど近い伊豆山の中腹に、海を見下ろすように佇むAさん邸。熱海の地をこよなく愛するご夫妻が、都会では味わえない豊かな時間を求めて建てたこの家には、日々の暮らしの喜びとおもてなしの心があふれ...

    手塚ひとみ

    16621

    人気記事

    多趣味を受けとめるナチュラル空間!安心快適も実現した秘密とは

     ビルトインガレージ、緑豊かなウッドテラス、パン台のある広々キッチン……。多趣味なNさん夫妻のために建築家の長谷山泰三さんがつくったのは、無垢材を贅沢に使った明るく心地よい住まい。空間の魅力だけでなく...

    KLASIC編集部

    22970

    人気記事

    【注文住宅の事例集】モダン_戸建て_東京_小嶋良一さん

     東京の敷地であろうと、たまたま残っちゃった背戸をつくるためには母屋と納屋が必要不可欠。塔状個室群と小屋型リビングをそれらに見立て、二枚の大きな壁で挟み込んで出来たのがサンドイッチハウスだ。

    KLASIC編集部

    28031

    カテゴリ

    記事一覧

    オススメ記事

    クリエイター家族自ら提案!私も使いたいリノベコンセプトとは?
    敬老の日を前に考たい!二世帯が明るく、広々暮らす術とは?
    急斜面を逆手に絶好の借景! 目を落とせば室内にも本気の庭
    趣味も仕事も!「思い出の実家」のリノベは生き方をどう変えた?
    ほぼ事務所な空間を、すべて快適な家族の居場所に変えたリノベ

    週間ランキング

    【話題】こんな庭で遊びたかった!子どものための庭づくりのコツ
    【コツ】障子もカンタンリメイク!布×障子のオシャレインテリア
    家族の暮らしがストンと納まる、工夫に満ちた普段着仕立ての家
    ここまで開放的な平屋だから、自然満喫と落ち着く空間を両立!
    ローラのクリエイティブに脱帽!?リビングで美しさに息を飲む

    TAG一覧

    事例一覧