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周囲の環境を最大限に活かした、ショールーム兼住宅の好事例

スカイツリーを見上げる抜群の立地にあるショールームと倉庫を併設した住宅。アパレル関連の会社らしく、スタイリッシュな外観と、「ゲストへのおもてなし」を大切にする施主の思いを実現した建物だ。屋上に設けられたウッドデッキは、夏になるとスカイツリー越しに隅田川の花火を望む、最高の観覧席として活躍する。

会社のイメージを大切にしたスタイリッシュな外観

「最初にこの土地を見た時は、まずスカイツリーの巨大さに圧倒されました。それと同時に、高層化の進んだ街並の中で、どの様に室内と周辺環境との関係を整理するかを最初に考えました」と話す建築家の石川さん。立地、方角や環境、隣接する建物、どこにどんな景色が見えるのかなど、まわりの状況やスケール感をつかんだ上で、プランニングを進めていく。石川さんが施主のSさんと出会ったのは、かれこれ5年前にさかのぼる。

 アパレル会社を経営するSさんは、“自宅兼ショールーム”の設計を誰に依頼すればいいのか、当時探しあぐねていた。そんな時に、建築家有志が集まる「建築家31人会」の模型展を訪れ、作品を展示していた石川さんと出会ったという。「通常の住宅と違い、ショールームと倉庫を兼ねたものを作りたい、とのお話しでした。その後、何度も打ち合わせを経て、ようやく2015年に形になりました」。

 6階建てのうち、4階までの部分には商品が置いてあるため、直接日が差し込まないよう、前面は壁に。威圧的になりがちな大きな壁面は、織物の様な質感をイメージできる柔らかな表現とし、アパレルの会社にふさわしい、スタイリッシュな雰囲気を醸し出す。壁側面に設けられたバルコニー付きの開口部は、どのフロアからも大きな荷物の出し入れを可能にすると共に、仕事の合間に一息付く時にはスカイツリーを見上げる事になる。
  • 道路に沿って少し斜めに配された印象的な壁。向かって左側の開口部からスカイツリーが見える

  • 住居部分には前面を覆う壁はなく、柔らかな日差しが差し込む吹き抜けの明るい空間

大勢のゲストをもてなす工夫がちりばめられた住居部分

「Sさんご家族は、ご夫婦と3人の娘さんにご両親と妹さん、とにかく女性比率が高い。そこで、将来みんなで並んで作業できるよう、広いキッチンと収納スペースを設けました」。住宅を設計する際には、住む人の暮らしや将来までを具体的にイメージして設計に取り込むのが、石川さん流。開放的なデッキとつながる広々したリビングダイニングは、家族団らんの場や、ゲストを招いてのホームパーティーにも大活躍する。
 
 6階にはそれぞれの個室が配されており、中でも子ども部屋は、石川さんならではのアイデアが満載だ。「窓際のデスクと、その上のロフトスペースを長くとって、3人で仲良く分けて使えるようにしました。将来的には仕切りを入れることも可能です。姉妹で服の貸し借りする様子を想像して、クローゼットは大きく1か所にまとめています」。

 そして、この住宅の最大の魅力は、ウッドデッキを敷き詰めた屋上スペース。住居用の玄関スペースから、外階段を使って直接屋上に出られるので、ゲストが訪れた際も靴を脱ぐ必要がなく、案内もスムーズだ。
今年も、この特等席にたくさんのゲストが訪れ、隅田川の花火に歓声を上げる日が間もなくやってくるに違いない。

【石川 利治さん コメント】
社名の3Dは、もちろん「立体」の意味と、「Deft Designer’s Division」=「フットワークの軽いデザイナー集団」でありたい、という思いを込めています。住宅の形も多様性が必要な時代。周りの状況を活かした設計をしつつ、素材やディティールにこだわり、さまざまなオーダーやご要望に柔軟に対応します。自分のフィルターを通して、ベストな提案をし、お客様にとって「快適で上質な空間」を作り上げて
  • 家族が集まる広々したリビングダイニングは、スカイツリーを臨むベランダにつながる。天気のいい日はここで朝食を取ることも

  • 3世代が同時にキッチンに立てるよう、十分なスペースと作業台を確保

撮影:Shigeo Ogawa

お家のデータ

家族構成
夫婦