2026.01.23
外観の印象は、細部の選び方でぐっと変わります。
なかでも屋根と外壁は、デザイン性だけでなく、住まいの快適さや耐久性にも関わる重要なパーツ。
前編では外観スタイルの選び方や基本的な考え方を紹介しましたが、今回はそこから一歩踏み込み、屋根と外壁にフォーカス。
形状や素材ごとの特徴、選ぶときのポイントを、住まいの“魅せ方”という視点でわかりやすくまとめています。

形状や素材は、デザイン性だけでなく、メンテナンス性や耐久性、住まいの快適性にも大きく関わります。
なかでも屋根の「形」は、家全体の雰囲気を左右する重要な要素。
外観デザインに迷ったときは、“屋根から決める”という考え方も、ひとつの有効な選択肢です。
ここでは、日本の住宅で多く採用されている代表的な4タイプの屋根を紹介します。
日本の住宅で古くから親しまれてきた、最もスタンダードな三角形の屋根。
和洋どちらの外観にも合い、コストやメンテナンス面で優秀なのが魅力です。
・シンプルな構造でコストを抑えやすい
・勾配を利用した優れた排水性により、豪雪地帯での雪下ろしや太陽光発電パネルの設置が容易
・屋根裏を広く確保しやすく、換気性が良い
・妻側(屋根の三角部分)は紫外線・風雨を受けやすく劣化しやすい
・窓や破風板の配置の工夫がないと外観が単調に見えがち

頂点から四方向に勾配がつく安定感のある屋根。 耐久性が高く、落ち着いた雰囲気の外観にしたい人におすすめです。
・各方位の外壁を紫外線や風雨から守るため、耐久性が高い
・風の影響に強く、雨が多い地域にも適している
・上品で安定感のあるデザイン
・(切妻屋根と比べて)構造が複雑になるため、建設費用が割高になる傾向に
・屋根裏が狭くなり、換気性はやや劣る
片方向にだけ傾斜がつくシンプルな屋根。
近年のモダン住宅で特に人気が高いタイプです。
・屋根面が1面だけのシンプルな構造のため施工コストを抑えやすい
・太陽光発電パネルの設置がしやすい
・屋根裏スペースを活かしやすい
・シャープで現代的な外観を演出
・防水対策が必須(特に棟・破風板)
・外壁が紫外線や風雨を受けやすく、劣化が進みやすい
一見平らに見えるフラットルーフ。
モダンな外観と“屋上活用”というメリットをもつ屋根です。
・屋上を有効活用できる(庭・BBQスペース・物干しスペースなど)
・メンテナンスしやすい
・シンプル
・都会的なデザイン性
・排水性が低く、防水処理が重要
・水はけの悪さから雨漏りリスクは、やや高め
・断熱性の確保に工夫が必要
屋根と並び、外壁は住まいの顔。
見た目の印象だけでなく、耐久性やお手入れのしやすさといった暮らし心地そのものを左右する、重要なパーツです。
ここでは、注文住宅で選ばれることの多い主要な外壁材の特徴を、分かりやすく整理してご紹介します。
セメント+繊維を板状に加工した外壁材。
デザインバリエーションの豊富さが最大の魅力です。
・コストが比較的安価でデザインバリエーションが豊富
・耐震性、耐火性に優れる
・10年ごとに塗装・コーキングが必要
・寿命は30年前後とやや短め

軽量で丈夫、近年人気が高まっている外壁材。
シャープでモダンな外観にしたい人にぴったりです。
・軽くて耐久性が高い
・断熱、遮音性に優れる
・長寿命でコスパ良し
・衝撃に弱い
・サビのリスクあり
・窯業系より初期費用は高め

天然木ならではの温かみと高級感が魅力。
自然素材の雰囲気を大切にしたい人におすすめです。
・温かみと高級感を演出
・和風建築からモダンデザインまで幅広く対応
・防火性は低め
・吸水性が高いため定期的な塗装メンテナンスが必要

職人の手仕事による“表情のある外壁”。
独特の風合いを求める人に人気です。
・独自の質感と高いデザイン性
・自然素材の採用も可能
・ひび割れリスク
・職人の技量に仕上がりが左右される

美しさと耐久性を兼ね備えたハイグレード素材。
初期費用はやや高めですが、長い目で見るとメンテナンスの手間とコストを抑えやすく経済的です。
・高い耐久性で、風雨や紫外線に強い
・美しい外観を長期間キープできる
・塗り替え頻度が少なく、メンテナンスコストを抑えられる
・初期費用が高くなりがち
※ただし、将来的なメンテナンス費用は比較的低め

都会的で無機質。静かな存在感を放つデザイン。
素材そのものの表情を活かした佇まいは、シンプルでありながら、強い個性を感じさせます。
・耐震性、耐火性に優れる
・唯一無二の質感
・施工コストが高くなりやすい
・防水や劣化対策など、定期的なメンテナンスが必要

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屋根と外壁は、家の印象を決めるだけでなく、耐久性や快適性、そして将来のメンテナンス性まで左右する、住まいの要。
それぞれの特徴を理解したうえで、家全体のバランスや、将来かかる維持費も見据えながら、自分たちの暮らしに合った外観デザインを選ぶとよいでしょう。