車好きのご主人の夢を叶えた
ガレージのある家

まずはスタイリッシュであること。そして大切な車を守るためのビルトインガレージと、将来親と同居する可能性を考え、十分な居住スペースも確保したかったN夫妻。約26坪の狭小地で施主の理想とこだわりを実現するため、清水さんが提案した意外なアイデアとは?

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「玄関が2Fにあっても」の一言で、狭小地の生かし方に解!

「N夫妻から相談を受けた時に、デザインへのこだわりが話の端々から感じられました」と清水さんは振り返る。その要望に応えるため、徹底的にプロポーションにはこだわったという。

 モノトーンが好きなN夫妻の好みに合わせ、色彩は黒・白・シルバーに統一。メタリックなシルバーの建具や、黒のクロスなどをアクセントに用いて、クールかつスタイリッシュなデザインを目指すことに決めた。無機質なデザインの中で、ガレージに付けられた格子戸だけが唯一木製。これが外観のアクセントとなり、より引き締まった印象を与えている。 

 車が趣味のご主人の希望は、ビルトインガレージを設けること。大切な車を風雨から守れる上、防犯面でも安心だ。ガレージの奥の部屋からは、いつでも大好きな車を眺められるし、部屋から直接ガレージに出られるため、荷物の出し入れにも便利。玄関がない分、ゆったりと確保された1F奥に位置する居住スペースには、キッチンなど水回りも備えられ、将来2世帯住宅としても機能する設計になっている。


 外階段を上り、2Fの玄関からリビングに入ると、南に面した5m越えの吹き抜けの窓から光が差し込む圧倒的な空間が広がる。余分な家具を置かずに済むよう、収納とTVボードなどもあらかじめ制作。白いBOXにステンレスヘアラインの素材をあしらった家具が、部屋をすっきりとまとめてくれる。モノトーンを基調にしつつ、どこか温かい雰囲気が感じられるのは、「浮造りのフローリング」のおかげだろう。浮造りとは、長い年月の使用を通じて木目のかたい部分が凸に、柔らかい部分が凹になった板の表面を表現した加工のこと。この凹凸が独特の風合いのフローリングをN夫妻が気に入って、フロアに採用することになったそうだ。

 そして、この家のこだわりのもっとも象徴的な部分が実はトイレ。インテリアはモノトーンでまとめられ、壁面のガラスモザイクのラインが、独特の雰囲気を作り出している。清水さんはこのタイルの張り方についてもさまざまなパターンを提案したそう。「実はデザインに一番時間がかかったのはここかもしれませんね」。

たくさんの理想とこだわりの中から、費用面も考慮した現実的な提案をとことん追求。最初の打ち合わせから約1年、N夫妻の理想を実現したスタイリッシュかつ機能的な家が完成した。

【清水 義文さん コメント】
「こだわりとバランス」の両立をテーマに、住まい手が心から満足する安心快適な住宅を目指す。じっくりと話を聞きながら、その人ならではのコンセプトハウスを提案するので、一軒として同じ家はない。「住まう人、使う人の可能性が広がるような建築を通じて、人々の暮らしを豊かにしていきたい」がモットー。

【夫婦+子ども2人】
SOU設計さんから上がってきたわくわくするような設計図を見て、これだ!と思いました。最初に「家づくりはエネルギーが要りますよ」と言われた通り、「こんなに打ち合わせするのか」と正直驚きましたが、納得いくまで話し合い、ショールームにも何度も一緒に足を運んでくれる熱意に感動しました。おかげ様で、家族みんなで家作りを楽しみ、デザイン、素材共に非常に満足のいく家が完成しました。
  • 車がない時、ガレージは子どもたちの遊び場に早変わり。木製の格子戸から入る光が、柔らかな雰囲気を作る

    車がない時、ガレージは子どもたちの遊び場に早変わり。木製の格子戸から入る光が、柔らかな雰囲気を作る

  • 熱がこもらないようサッシにはLow‐Eガラスを採用し、天井にはシーリングファンを設置

    熱がこもらないようサッシにはLow‐Eガラスを採用し、天井にはシーリングファンを設置

  • 吹き抜けの壁一面に黒のアクセントクロスを使用。横長のスリットからは3Fの子ども部屋の灯りが漏れる

    吹き抜けの壁一面に黒のアクセントクロスを使用。横長のスリットからは3Fの子ども部屋の灯りが漏れる

基本データ

施主
N邸
家族構成
夫婦+子供2人