個人建築家が集合住宅を手がけるのは困難とされる中、土地の図面を受け取ってからわずか90 分という驚異のスピードで、建物のボリュームプランを完成させる建築家がいる。16年で65棟の実績を誇る設計事務所バリカンの中川さん。超高速対応と、施主も入居者も満足させる設計の真髄に迫る。
この建築家に中野区の条例に従い、デッドスペースになりがちな部分に駐輪場を完備した。
シックな雰囲気のエントランス。日影規制に抵触しないよう、建物高さを10m以下にするため2段分低くなっている。宅配ボックスが併設された集合ポストも利便性抜群。
住戸へのアクセスは、カーペットを思わせる長尺シートの内廊下を採用。扉は黒で統一され、外観同様にホテルのような高級感を感じさせる。
各戸の玄関は段差のない、広いオープンクローゼット仕様。スペースの有効活用と利便性の両立だ。アクリルの仕切り扉はペットの飛び出しを防ぐ役割も果たす。
室内は、薄いグレーの壁で統一された落ち着いた雰囲気。年代や性別を問わずマッチする配色。
大きくとられた窓から自然光が入り、空間に開放感をもたらしている。