築古の空き家を長期優良住宅として改修し、次の住まい手に受け継ぐ「ヤドカリプロジェクト」に取り組む建築家の白坂さん。その思いに共感するお施主さまが望まれたのは、これから長く受け継がれていく家を新築することだった。今、暮らしやすく、将来は可能性豊かに改修できる家をどのように実現したのだろう。
この建築家に
                                LDK。外観からは想像できないほど明るく開放的な室内。画像左の低い天井から壁を立ち上げ、ハイサイドライトを計画。豊かに日射が入る。木材の中に配管などの金属をポイント使いした設えは、日々の生活で自然に生まれた雑多な雰囲気を大らかに受け止める
                                LDKから玄関方向を見る。玄関のさらに奥には土間がある。通路右壁面の仕切りは水回り。各居室と水回りの距離が保たれているかげで、将来は家としてだけでなく複数の利用主体によるシェアなど幅広い用途で改修できる。連なるハイサイドライトからは月も眺められるそう
                                玄関から室内を見る。3つのハイサイドライトからの光がリズミカルに落ち、奥へ奥へと意識をいざなう。最奥に窓を設けたおかげで、より奥行きが感じられるようになった。柱や梁、合板耐力壁など構造体表しの室内。シルバーの無機質な配管が空間の印象に変化を与える








