栃木県に立つK邸。延べ床面積は86.74㎡と決して広くはないが、両サイドから明るい光が入るLDKは、開放感に満ちている。LDKに廊下の役割を兼ねさせることで効率的に広さを確保するなど、技とアイディアに満ちた、吉田裕一建築事務所の吉田裕一さんの家づくり。その詳細をご紹介しよう。
この建築家に周辺に切妻や寄棟屋根の住宅が多かったので、あまりモダンになりすぎず、周囲に溶け込むよう偏心した切妻屋根を採用。外観は白とシルバーのみでシンプルに仕上られている
ビッグスペースである縦長のLDK。左手に見えているのがテラス。また右側のはしごを上った先には、将来子ども部屋にすることを見据えたロフトスペースがある
LDKと並行する形で夫婦の寝室とウォークインクローゼット、そして水回りといったスモールスペースが配されている。スモールスペースに行くには必ずこのビッグスペースを通る仕組みとなっており、このビッグスペースが廊下の役割も兼ねている
ロフトから見たLDK。木の風合いを生かした梁が白い壁とマッチして、優しい雰囲気を醸し出す
撮影:長谷川健太