敷地は間口が狭く細長い、約18坪の狭小地。だが、MON architectsの水間寿明さんは街と暮らしを温かく見つめ、常識にとらわれない発想で内外が心地よくつながる住まいを設計。明るさや一体感もかなえた、目からウロコのアイデアは必見だ。
この建築家に2階LDKからテラスを見る。テラスは街路樹の緑が見える高さの白壁で囲われ、プライベート感たっぷり。テラスとLDKの床は同じレンガタイルなので地続き感がアップ。両開きのガラス扉を全開放すると、どこまでが屋内でどこからが屋外かわからなくなるほど開放的だ
2階テラスから、らせん階段の下を見る。らせん階段は直線の階段より間口が大きいので、施主さまが2階にいても1階の店先の様子がそれとなくわかり、顔なじみになった方が通りかかれば声をかけることもあるそう。プライバシーを保ちつつも街とのつながりが生まれている
3階サブリビング。コンパクトだが南に大きな窓があり、造作テーブルの上部が吹抜けなので開放感は申し分ない。造作テーブルは、一部を4階への階段にしてスペースを有効活用。階段は途中からオープンなデザインに変わり、オブジェのような存在感で空間のアクセントになっている
3階子ども室。道路側に窓があるので街路樹の緑の先に抜け感のある景色が見え、居心地がいい。中央の窓はFIXだが、両脇の壁のように見えるところは、少しだけ開く通風用のドア。このドアは、外側は外壁と同素材、内側は室内の壁と合わせてあり、デザインに馴染んでいる