都市部の水害に多い内水氾濫を防ぐため、近年、注目されているのが「雨庭」だ。まだ住宅領域ではほとんど普及していないこのグリーンインフラを個人住宅で実現し、災害対策と空間デザインを両立させたフレイム一級建築士事務所のチャレンジを追う。
設計事務所開設と同時期、近隣で偶然起きた住環境問題をきっかけに地域の人たちと世田谷区第1号の建築協定を結ぶ。 このことが、「地域独自の住まいの建て方ルール」をつくる方法として、多くの地域の先例となった。 その根底に流れる子供たちへの安全・安心の思いから「NPO世田谷まちづくり市民評議会」を主宰し、個人の住まいづくりの視点だけではなく、まちづくりの視点も大切に建築家の地域に果たす役割を強く意識しながら、現在も活動を続けている。
建築家の詳細
大手ハウスメーカー(営業)勤務後、一緒に住まいをつくりたい!と大きな期待を寄せているクライアントと自身との関係に疑問を感じ漂流。マンガアシスタントやインテリア現場を経て、一級建築士を目指す。 「造るプロセスを共有化すること」を特に大切にしているフレイムに漂着し現在に至る。 建築設計から、耐震診断、まちづくり活動に関わる。
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水平ラインが美しいファサード。2階バルコニーの屋根にはぽっかり穴が開いている。容積率の関係で屋根面を少し減らさなくてはならず、ある意味、不可抗力的に開けた穴だが、フレイムの2人は「雨庭」用の集水に活用。デザイン的にも軽やかでモダンな印象になった
写真中央、木目の塀の隣に写っているのは防災備蓄倉庫の壁。庭にかかったパーゴラ風の鉄骨梁はタープをかけるなどして庭を彩ることができる。同時に、災害時はここにテントを張って備蓄品を並べるなど、地域の人と助け合える場にすることも想定
玄関へいざなう緑豊かな床面とパーゴラ風の鉄骨梁が、「帰ってきた」という穏やかな気持ちにさせてくれる
バルコニーから流れてきた雨水は、庭に建てられた防災備蓄倉庫の上を通って「雨庭」へ。フレイムの2人はこの配水ルートを植栽で彩り、簡易的なスプリンクラーを実現。水と緑が目を楽しませてくれるエクステリアとしてデザインした
撮影:大槻茂
設計事務所開設と同時期、近隣で偶然起きた住環境問題をきっかけに地域の人たちと世田谷区第1号の建築協定を結ぶ。 このことが、「地域独自の住まいの建て方ルール」をつくる方法として、多くの地域の先例となった。 その根底に流れる子供たちへの安全・安心の思いから「NPO世田谷まちづくり市民評議会」を主宰し、個人の住まいづくりの視点だけではなく、まちづくりの視点も大切に建築家の地域に果たす役割を強く意識しながら、現在も活動を続けている。
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大手ハウスメーカー(営業)勤務後、一緒に住まいをつくりたい!と大きな期待を寄せているクライアントと自身との関係に疑問を感じ漂流。マンガアシスタントやインテリア現場を経て、一級建築士を目指す。 「造るプロセスを共有化すること」を特に大切にしているフレイムに漂着し現在に至る。 建築設計から、耐震診断、まちづくり活動に関わる。
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