お母さまと娘さま夫妻、3人ともに忙しく働くご家族のための二世帯住宅。建築家の木村さんが「共に暮らせる家」という要望を受け提案したのはL字型の家だ。室内だけでなく、外部からも中庭からも気軽な行き来を可能にする一方で、プライバシーも確保する。メリハリがあるからこそ共生しやすい家ができた。
この建築家に子世帯1階LDK。天井の高さや柱で感覚的にエリアが分かれており、落ち着く空間。床は杉材を採用。柔らかく、裸足で歩いても気持ちがいい。画像右奥は中庭。築山をつくり、雰囲気よく仕上げた
子世帯1階LDK。リビングエリアは2階までの吹き抜けとし、中庭からの日射を存分に取り入れた。家はL字に計画。母住居側のLDKと直角になるよう配置し、気配は感じるが姿は見えにくい環境を実現した。お互いのエリアには、中庭に設けたテラスを通っても行き来できる
子世帯1階、キッチンからLDKを見渡す。正面、テレビ右の仕切りは玄関、そして母住居へ続く。家の中央に位置するトイレでも自然光が感じられるようスリットを設けた(テレビ左)。階段下はワークスペース。階段を上がり右に入るとガレージの上を活用してつくった中2階がある
子世帯1階、リビングからLDK、2階までを見渡す。キッチンの左側の通路を入る動線には回遊性があり、ファミリークローゼットや水回りが集まっている。きゅっとまとめたおかげで家事の負担が軽減したうえ、帰宅時に着替えがしやすく家族皆の暮らしやすさが高まった