安心感・重厚感を感じさせる「大屋根」のある家特集_VOL.3

「大屋根」とは屋根形状のひとつで、1階と2階の屋根を2枚の屋根面で覆うなど、一つの屋根を複数の階にかけた形状を指します。
1枚ごとの屋根面積が大きいためにこのように呼ばれ、ダイナミックな印象の外観をつくることができます。

ここでは、そんな「大屋根」を最大限に活かした、個性的な住まいを紹介します。
ぜひみなさまの自分らしい住まいづくりの参考にしてください。

1枚屋根の下でどこまでも伸びる視線。 大らかに家族が繋がる2世帯住宅

広島県 三原市 / 久井の長屋

「1世帯住宅の延長線上にある2世帯住宅にして欲しい」と要望を受けた建築家の橋本さん。世帯間は分けつつもお互いの距離が近い空間にするため、LDKに吹き抜けを設け親世帯と子世帯の空間をおおらかに繋げた。用途ではなく気配や音、感覚を共有する、新しい魅力の2世帯住宅ができた。

「持続可能な暮らし」を理想とした 「自然と共にある」建築家の自邸

静岡県伊豆の国市 / 石橋邸

建築家自身がプランニングした「自邸」には、建築家の思想が詰まっている。「持続可能な暮らし」をテーマに、太陽光発電&高断熱・高気密な住宅での「自然と共にある生活」を実現した「石橋邸」の家づくりを紐解いていこう。

土地の特徴に対する最適解として誕生した 駐車場まで伸びる大屋根が目を引く邸宅

大分県宇佐市 / 宇佐の家

大分県宇佐市に、とても特徴的な邸宅が完成した。目の前には公園や田畑が広がり、背後には1m高い地盤に造成された住宅街が広がっている。いわば自然と住宅地が切り替わる場所に建てられたこの作品は、土地の特徴をとらえ、その最適解を見つけ、お施主様の要望を低コストで実現した力作だ。その詳細をご紹介しよう。

大屋根の佇まいはまるでパワースポット。 朝日を浴び、活力が得られる住まい

山口県岩国市 / 山手の家

東側に眺望が開けている土地を購入されたお施主さま。建築家の西本さんは、恵まれた立地環境を生かし、朝日を毎日浴びることができるようにと考えた。一面ガラス張りの壁面と、大屋根によって内部と外部がナチュラルに繋がる空間づくりのおかげで、自然からパワーをもらえる家ができた。

遠くに見える山並みとも調和した おおらかな大屋根の3世帯住宅

高知県香美市 / 大栃の家

高知と徳島の県境にまたがる高知県の最高峰・三嶺。標高1894mのその頂へと連なった峰々を仰ぎ見る山間の集落の一角に「大栃の家」は立つ。地域の環境とも馴染むように佇むこの家の設計を手掛けたのは、水野淳一建築設計事務所の水野良太さんだ。

元に戻すのではない、進化させるのだ 古民家リノベの新機軸

岡山県 / YUKISHIMO-K

築120年を超える古民家のリノベーションとなると、外観はできるだけそのまま活かし、内装を現代風の間取りや設備で利便性をもたせるというのが定石。そんな古民家リノベに一石を投じるような、大胆なフォルムのリノベを行ったのは、ご夫婦の建築家ユニット可児さんと植さん。
古民家が生まれたときの原点に立ち返り、「本質」はそのままに、現代に生まれ変わらせたリノベーションの新機軸に迫る。

まるで避暑地の別荘のよう! 地域からも愛される、雑木の庭が気持ちいい住まい

愛知県名古屋市千種区 / K邸

平和公園にほど近い、閑静で緑豊かな住宅街に佇むKさん邸。「大きな窓から緑を感じたい」という施主の希望通り、敷地の南側に広がる庭には落葉樹と常緑樹がバランスよく植樹され、周辺の環境とも美しく調和しています。設計を手掛けたのは森建築設計室の森さん。「別荘地のような雑木の庭のある、住まう方からも、周りからも長く愛される家」をテーマに、果たしてどんな家が誕生したのでしょう。

建物と設備の相乗効果で 環境負荷を低減する実験的エコ住宅

愛知県春日井市 / T邸

建築環境設備分野の博士が施主だという『松河戸の家』は、建築と設備技術の両面からアプローチしたユニークで新しい実験的エコテクノロジーが導入されている。環境負荷を減らしたエコ住宅は、一歩先をゆくこれからのスタイルの一つ。どのような建築的工夫がなされ、テクノロジーが導入されているのか、笹野さんに詳しく話を伺いました。

高い「デザイン性」と「機能性」を併せ持つ 大屋根が+αの効果も生む老舗企業の社屋

大阪府大阪市城東区  / gamoyon Art labo|東信洋紙株式会社社屋

シンボリックな大屋根を持つ印象的なこの建物。実はこれはとある企業の倉庫兼社屋。 一級建築士事務所マとバ…の提案した、柱のない大屋根のダイナミックなデザインが、トラックヤードの機能性を高めつつ、コストダウンももたらした。さらに、この大きな軒下空間は、広く親しまれるイベントスペースとしても活用され、地域コミュニティの醸成にも一役買っている。