日本人に古くから親しみ、楽しまれてきた「縁側」のある家特集_VOL.3

技術の進歩や文化の発展と共に、家のつくりやデザインも多様化してきた今もなお、愛され続けている「縁側」。

季節の情緒を楽しみ、社交の場としての役割を果たすことはもちろん、考えに耽る、趣味を嗜む、のんびりする場とその使い方は十人十色。

ここでは、古くから形を変えずに、いくつもの機能を生み出してきた「縁側のある家」をご紹介いたします。
ぜひみなさまの住まいづくりの参考にしてください。

土地の弱点を建築の力で魅力に変えた 家族一緒も1人も快適ないくつもの居場所

広島県広島市 / 屋代の住居

狭小、変形、高低差や日影といった点でウイークポイントをもつ土地での住宅の建築は、とかく敬遠されがち。しかし、あえて弱点をもつ土地で自宅兼事務所を建てたのは、広島県を中心に活動する建築家、衞藤建築設計室の衞藤翔平さん。土地の弱みを建築の力で、個性に昇華させ、家族一緒の団欒も、1人の心地よさも実現した家づくりに迫る。

1枚屋根の下でどこまでも伸びる視線。 大らかに家族が繋がる2世帯住宅

広島県 三原市 / 久井の長屋

「1世帯住宅の延長線上にある2世帯住宅にして欲しい」と要望を受けた建築家の橋本さん。世帯間は分けつつもお互いの距離が近い空間にするため、LDKに吹き抜けを設け親世帯と子世帯の空間をおおらかに繋げた。用途ではなく気配や音、感覚を共有する、新しい魅力の2世帯住宅ができた。

2つの中庭に挟まれ、まるで外にいるよう。 内と外が一体となる、開放的な平屋

和歌山県和歌山市 / 冬野の平屋

畳職人のSさまが購入したのは、工房にちょうどよい建物つきの敷地。隣に新築する自宅のイメージは「自然環境と調和する家」だ。建築家の西本さんは、美しい山の風景がそのまま家の中に入り、開放的で外部空間と家の中が一体となる家を設計した。自然素材を多用した、暮らしを楽しむ魅力いっぱいの家ができた。

親も子供も、ゆとりある生活を送りたい 光と風を感じ、家族の絆をはぐくむ家

神奈川県横浜市 / 家族の絆をはぐくむ家

神奈川県横浜市に、ある邸宅が完成した。明るく自然素材が多用された室内は、どこにいても心が安らぐ。この作品は、共働きの両親が心にゆとりを持って子育てをすることができ、子どもが好奇心を持って伸び伸びと育つことを願って建てられた。とても抽象的な希望をカタチにする、その過程をご紹介しよう。

深い軒が生み出すコミュニケーションと 庭の景色を楽しむ唯一無二の家

島根県江津市 / WAKI H

施主は70代の夫婦。100歳を超えるお母様も快適に暮らせ、ときには家族や友人なども集まれる、人生の最終章に彩りを与える家づくりを任せたのは、自然や周囲の街並みと調和し、カタチとしての美しさだけでなく、心さえも動かす建築家、高橋翔太朗さんでした。

庭の景色をセンスよく取り入れた、 心安らぐ茶室と癒やしのリゾート空間

東京都世田谷区 / 成城の家

高級料亭を思わせる佇まいが印象的なT邸。邸内には風情あふれる茶室と、高原リゾートの別荘のようなLDKが広がるハイエンドな住宅だ。さらには快適に過ごせる熱環境も万全。Tさまの要望に期待以上の形で応えた、建築家・奥野公章さんの設計の魅力に迫る。

快適コンパクトな2拠点向け規格住宅が誕生 気負わず楽しむ憧れのデュアルライフ

神奈川県相模原市 / MOKKEJA 青野原(モデルルーム)

都会と郊外を行き来する2拠点生活の人気が高まるにつれ、気負わずに建てられるセカンドハウスへのニーズも増えている。そんなニーズに応えるために建築家の李孝哲さんが自ら土地を購入、2拠点生活実験ハウスとネーミングをつけ、神奈川県青野原に建てた快適・コンパクトな規格住宅をご紹介。