「家は一生に一度の買い物」という言葉があるように、何度も家を建てる人はそう多くはない。建築家にとってみれば、同じ施主から再度住宅の設計の依頼を受けることは稀だといえる。そんな中、再び家づくりを託されたのは、関西に拠点を置く建築家ef設計の木下さん。今回の依頼は、前回の住宅とは真逆の要望だったという。
この建築家に撮影:福澤 昭嘉
付近には住宅や田畑が点在する雰囲気の中に佇むH邸。屋根上の太陽光パネルで発電、蓄電池やエネファームも備え、災害時にも機能停止することがないようにした。
撮影:福澤 昭嘉
切妻屋根と黒壁が落ち着きを感じさせる和テイストの建物が、田んぼの緑のなかにぽっかり浮かぶかのよう。
撮影:福澤 昭嘉
黒い外壁はHさんの好みSOLIDOを採用。ビルトインガレージのシャッターも外壁と色を合わせ、統一感を出した。
撮影:福澤 昭嘉
天井も床のフローリングもオーク材で仕上げられ、木に包まれるような落ち着きのある和モダンのLDK。切妻屋根の天井高を上手く利用し開放感も抜群。
撮影:福澤 昭嘉
家の中にツリーハウスがあるかのように感じられるピットリビングとロフト。初めて訪れた人は、きっと驚くに違いない。
撮影:福澤 昭嘉
リビングはロフトの下のため、天井高が低くなっているが、掘り下げてあることと、中庭の開放感があるため、圧迫感はない。天井はウォールナットで仕上げ、シックな空間とした。
撮影:福澤 昭嘉
秘密基地感のあるロフトにはカウンターデスクを設け、スタディコーナーとして勉強や仕事ができる。直に座っても足が痛くならないよう足も投げ出せる。畳敷きとすることで、ごろんと横になることもできる第二のリビングだ。
撮影:福澤 昭嘉
キッチンにいながら、ロフトで勉強をするお子さんを見守ることができる。ロフト横には、倉庫として使える2つめのロフト空間も備え収納力も抜群。
撮影:ef設計 一級建築士事務所
キッチンは、共に訪れたショールームで運命的な出会いをしたCUCINAのダイニングテーブル一体型を採用。キッチン裏には回遊型のパントリーを設け利便性も高めた。
撮影:福澤 昭嘉
キッチンのテーブル部分の天板は、Hさんが採用したかったモールテックス。キッチン上には木下さん提案のリング状の照明で、上質空間に花を添えている。
撮影:ef設計 一級建築士事務所
浴室はガラス扉で、開放感をもたらした。脱衣スペース横に棚を設けることで、タオルなどがすぐ取り出せる。