「夫婦の終の住処をつくってほしい」との依頼があったのは、交通量の多い道路に面した三角形の土地。プライバシーを守りながら、どう光を採り込むのかといった課題を解決し、「自分たちらしい暮らし」を実現したのは、Sデザインファームの鹿内さんでした。
この建築家に敷地の形状とリンクする三角形のリビング。ライトに照らされると左官仕上げの壁のザラっと感が浮かび上がり、落ち着いた雰囲気を一層増す。
階段の先には、1.5階の高さで光あふれるダイニングキッチンが。階段の一部はベンチのようになっており、籠って読書などができる。
こちらも三角スペースのダイニングキッチン。キッチンは「フランスの田舎の家のような雰囲気が好き」という奥様の要望を汲んでシンプルに。
夜になると、陽の光が差し込んでいた時間とは違った様相を呈すダイニングキッチン。1.5階の高さにあるため、道路からの視線も気にならない。
サイドや高所のスリット窓からの光が、白壁に反射し室内を明るく照らす。時間や季節の経過で生み出される陰影が変わるのも楽しい。