愛知県清須市に誕生した、独創的な邸宅。高低差が80cmある敷地に、視界の良さを確保しつつ、プライバシーも守りたいという要望に応えた作品だ。高低差を活用した宙に浮くテラスは奥行きがあり、内外を穏やかにつなぐ。室内には段差を設け、前面道路から室内は見えない。この作品に込められた工夫の数々をご紹介しよう。
この建築家にとても屋根の面積が大きいため、周囲と調和し、違和感がなくなる淡い色を屋根と外壁に採用した
テラスの奥行きは1.8mほど。深い軒の効果で、適度な包まれ感を得られる。日よけにもなるため、子どものプール遊びやBBQも可能な半屋外スペースとして活用されている
室内から見た外の景色。テラスの立ち上がり、室内の段差、敷地の高低差のおかげで、前面道路から室内は見えない。一方で眺望を楽しむことができる秀逸な設計だ
テラスと同じ高さの小上がり、一段下がったダイニング、さらにもう一段下がった場所のリビング。一切の仕切りなく、外と内を緩やかにつないでいる。L字型の小上がりの下はすべて収納スペースに。とても実用的で便利な工夫だ