アイデアの宝庫「建築家の自邸」特集_VOL.3

空間設計のプロフェッショナルである建築家が、自身と家族のために設計・デザインした自邸を特集しました。
建築家が自ら追求した「デザイン」「居心地の良さ」「利便性」などをカタチにした住宅とはどのようなものなのか。
見てるだけでもたくさんのヒントが得られる実例の数々をじっくりご覧になっていただき、
ぜひみなさまの住まいづくりの参考にしてください。

どの部屋からも庭の緑が愉しめる 自然と共に過ごす、事務所兼自邸

愛知県豊田市 / 緑豊かな中庭のある平屋の住まい(豊田市の平屋)

光や風、庭の木々といった自然と向き合い、心落ち着く家づくりに定評のある建築家、m+h建築設計スタジオの林 誠さん。自身の建築の集大成ともいえる事務所兼自邸は、どの部屋からも庭の緑が愉しめる、ずっとここに居たくなる家でした。

土地の制約は中庭を抱くことで豊かさに 自然を感じながら暮らす鎌倉・谷戸の住まい

神奈川県鎌倉市 / Limpido

神奈川県鎌倉市の谷戸に建つ、KATIS建築設計事務所・石川さんの自邸。約100㎡の土地、建蔽率40%という制約に対し、石川氏が導きだした解は「中庭を抱く凹型の建物」だった。この選択により、室内の三面に抜けが生まれ、光と風を招き入れ、各ゾーンが有機的に繋がる。中庭を介して家族の存在を感じられる大きなワンルーム。制約を豊かさに転換した、建築家の思考と技術が凝縮された住まいだ。

未来を見据えた、可変性のある住まい。 都市の中で、光と白に満たされる住まい。

愛知県名古屋市 / Shinpoの家

「Shinpoの家」は建築家・塩澤さんが自邸として設計した二世帯住宅。塩澤さん一家と義父、それぞれの暮らしに寄り添い、使い勝手を第一に考えて設計された。それだけではない。将来、暮らし方にどんな変化があっても柔軟に対応できるよう、多彩な工夫を随所に取り入れた住まいである。

融通無碍な発想と専門知識で難条件を克服 「室内の通り」がある大ワンルーム住宅

愛知県豊橋市 / 南松山の住居

氾濫リスクがあり、交通量の多い国道に面した難条件の土地を、土木知識と建築の力量で見事に解決したのは、愛知県豊橋市在住の建築家・伊藤啓輔さん。鍵となったのは「室内の通り」という独創的なアイデアだった。そうして生まれたのが、建物に生活が縛られない、可変性と自由度に満ちた大きなワンルームの家。融通無碍な発想が生んだ住まいの秘密に迫る。

スキップフロアで叶えた可変空間 多摩川のパノラマといくつもの心地良い場所

神奈川県 川崎市 / 矢野口の家

建築家の自邸は、単なる生活の場ではない。建築家自身の力量や設計哲学を体現するモデルルームでもある。戸建て住宅の設計やリノベーションを手掛ける建築家、松田文男さんが自邸を構えたのは、住宅が密集する旗竿地でありながら、多摩川の河川敷に広がるパノラマが一望できる土地だった。制約の多い土地でどのようにして抜群の眺望と家族それぞれの居心地良い空間両立させたのか。模型やシミュレーションを駆使した松田さんの設計手法に迫る。

実家の裏庭に建坪わずか15坪 五感で楽しむいくつもの居場所

富山県高岡市 / 荻布の家

元は実家の裏庭という限られたスペースに、自宅兼アトリエを建てた建築家の狩野一貴さん。その家は、1つの空間の中に、光や風、見える景色がそれぞれ違ういくつもの居場所を設けた五感で楽しむ家。地方都市において、子育て世代の育児環境を充実させる、家づくりに迫る。

自分の「好き」を形にした 建築士の自邸兼アトリエ

愛媛県松山市 / 福角の家

イシマルデザイン一級建築事務所の岸絹子さんが、自身が設計した自邸兼アトリエ「福角の家」をつくったのは、今から4年前のこと。「自分が本当に好きなモノ、好きな空間」を形にしたというその家は、岸さんならではのセンスがそこかしこに溢れていました。