
善福寺の家
設計者情報
基本データ
- 所在地
- 東京都杉並区善福寺
- 敷地面積
- 440.51㎡
- 延床面積
- 144.08㎡
設計者情報
この建築家が建てた家
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市街地の洞窟と中庭を囲んだ白い浮遊箱
線路近くの住宅地のため、騒音を防ぐために外周に窓のない中庭型住戸となっており、1階を親世帯+共有スペース、2階にLDK、中庭、寝室、子供室等の生活空間で構成しています。家へのアプローチは洞窟ような雰囲気とすることで、市街地との心理的距離を作り出しました。アプローチを進んでいくと、住宅街の喧騒から解放された2階リビングへと導かれます。 浮遊箱と表現された白い箱の中は、中庭を囲んだ2階リビングがあります。外部との接点を中庭に集中させたことにより光と風を取り込みつつも、隣の家・電線・外灯等の他の敷地にあるものが何も見えない「空を切り抜いたような空間」が中庭を覆っています。そんな中庭を囲んだリビングでは一年を通して、明るい空間と四季折々の美しい風景を楽しむことができ、「朝日で目覚め、夕日を感じて一日を終える」ような、市街地の中で自然と寄り添った生活ができる住宅が完成しました。

さくらハウス

yet yet
ファサードは、片流れの屋根が、2段に一層、二層と重なり、空にのぼっていくかたち。 次の屋根、次の屋根へと、まだまだ、高くのぼっていけそうです。 ここはつくば春風台の住宅地。 敷地の手前は緑地帯で、ゆとりがあって緑豊かな街並みが望めるエリア。 ご夫婦と保育園に通う男の子の3人家族が住まう家です。 ご夫婦ともに読書が趣味。 「本に囲まれながら、家のいろんな場所で本が読みたい」 家族の集うLDKに、本棚を壁面に備え付けて、家族おのおのが気軽に本を手に取り、好きな場所で、くつろぎながら読書できます。 吹抜けのある窓側のソファで、天井を低く抑えた小上がりスペースで、外を眺められる階段に腰かけて、一人掛けのゆったりチェアを好きな場所に配置して・・・ ダイニングセットなどの家具配置を変更して利用できる計画にしてあり、様々なシーンや家族の過ごし方に応じて、まだまだ、いろいろな使い方のできるLDKです。 家事はなるべくスムーズに! 朝起きて出社するまで、帰ってきて寝るまでの、することや動線を具体的にイメージしながらプランを検討。 1階の水回りのある廊下には、ファミリークローゼットを計画し、日常の着替えや洗濯などがここで完結。 また、動線が回遊できるようになっているので、様々な生活シーンに対応できる柔軟性が備わっています。 玄関もコンパクトながら、SICの裏動線とぐるっと回遊できるかたち。 2階のフリースペースは、LDKの吹抜けとつながる開口があり、光や空気だけでなく、家族の声や気配を伝え、1階と2階をゆるやかにつなげています。 このフリースペースは、将来は2部屋に区切ることも想定しながらも、家族の暮らしに合わせて自在に活用できる場となっています。 将来のこと、今のこと、多様で多種な生活シーンをイメージし、想定しながら、プランを検討したことで、フレキシビリティあふれる住まいの箱となりました。 これから永く続く暮らしの中で、いろんな生活シーンを内包していける懐の深さがあり、まだまだ、暮らしを楽しめる余地を有した、そんな”yet yet“な住まいです。

上鶴間の家
狭小で、外観もコンパクトながら、内部は、空間が広く感じられるように設計しています。 住宅が密集する地域にあっても、プライバシーを守りながら、明るく開放的な居住空間が確保されています。

折板屋根の家
都内にある眺めのよい敷地に計画された住居+テナントのプロジェクト。B1F~2Fがテナント、3F~5Fが住居で構成されている。 抜群の眺望を得ることのできる敷地の特性を活かして、大きな開口部と広いテラスを設け、街に対して表情をつくることのできるような住居のあり方を目指した。限られた敷地の中で、最大限に面積を確保するため建ぺい率はギリギリまで使わざるを得ない。すると通常は敷地と道路の関係から、斜線の矢が突き刺さってくる。前面道路の幅員が広く角地であるこの敷地では、斜線制限こそ厳しくないが、建物の高さがあるため、日影規制がかかる。クライアントから求められたヴォリュームを単純に積層していくと、5階が日影の許容範囲をオーバーしてしまう。5階の高さを抑えて天井を下げると、今度は居室の天井高さの最低限度を満たせない。この2つのパラメーターの中で、屋根の形状を模索した。単純に日影の許容範囲を満たすヴォリュームを作るだけでは、やはり屋根は窮屈になってしまい、最上階の豊かな眺望を堪能できる空間としてはふさわしくない。そこで、屋根スラブを折板構造とし、床からキャンチレバー状に跳ね出す形状で、風景へ向かって伸びやかに延長する屋根を考えた。屋根の形状は、前述の2つのパラメーターを両方とも満たすことが出来るよう、シミュレーションを繰り返して決定している。 4階の大きな開口部は全開放できるスチールの引き戸としている。シンプルな構成の中に使い方に応じて仕上げの素材を変えながら、豊かな空間をつくることを意図した。

風景がつながる家
敷地は鎌倉の谷戸に広がる住宅地の一角にある変形地。Graphicalな表情の四角い箱が小高い山を背負った住宅地にそっと置かれたようなイメージからこの計画は始まった。 南側と東側には隣家がせまり、北側と西側は4mの道路を隔て住宅はあるが屋根の先には山の緑と空が広がり視線が抜けて心地よい。この風景を捕まえるように窓位置を決め、外部(自然)と内部がつながるように天井と軒裏を同じレッドシダーで仕上げた。 2.5階の畳部屋に設けたカウンターの前に座ると視線が自然と西側の山の緑に抜けていく。 断面構成はスキップフロアでワンルーム状にゆるくつながりどこにいても家族同士の気配が伝わる計画とし、床下の余剰空間を収納スペースとして有効利用している。リビングから見える東側の壁を1.5階子供室は薄いソフトブルー、2.5階はピーコックブルーのアクセント色とすることで、この家の断面特性をより強く感じることになった。キッチン脇の桧の四寸柱に愛息子さんの成長が刻まれていく。

シロツメグサノイエ

本井手の家
敷地は熊本県荒尾市の郊外に位置し、北側には福岡との県境にまたがる大きな山の緑が広がる。 周囲は住宅地であるものの、田畑が広がるのどかな地域である。 建て主(妻)の実家がすぐそばにある土地に、豪雨で住む場所を失った夫の母との2世帯住宅を計画した。 2世帯の距離感に配慮し、水廻りは完全分離とし、玄関も別途設け、それぞれの世帯での生活のリズムを尊重することとした。 北側の山の風景と馴染ませるように、建物近傍に植栽を施し、その周囲は多用途に使える芝庭とした。 性格の違う庭の緑がグラデーションを描くように、北側の山の風景へと繋がる。 内部空間は、大きな家型の断面空間をタテヨコに利用し、様々な用途を持つ居場所を散りばめた。 天井が高いところもあれば、天井が低いところもあり、視線が抜けるところもあれば、籠れるところもある。 1段下がったピットリビングからは出隅部に設けた開口部から外との繋がりを感じると共に、デッキとのレベル差を利用し、そこに腰かけることで、室内側との繋がりも確保した。 ウッドデッキは2室から利用可能であり、木漏れ日の中で鳥の囀りを聞きながら寛ぐ時間は格別で、アウトドア好き家族の活動の中心となっている。 新築後、第二子も産まれ、「本井手の家」は賑やかさを増し、幸せな暮らしの舞台としての役割を存分に果たしている。

屋根裏リビングの住宅
都心に近い住宅地の夫婦と子供のための住宅である。 敷地は昔からある分譲地の大きな1つの宅地が半分に分割され、それぞれ30坪程度の住宅が建てられるようになっていた。高低差が多い地域で、東側に傾斜した途中に位置する南西の角地だ。角地の場合、日照に関しては特に考えなくても明るい室内空間を得られることが多いが、本敷地においては土地周辺の傾斜角度がきつく、東側に眺望は望めそうだが、西側の道路向かいには隣地の擁壁と建物がそびえたっており、冬場の午後の光は西側の隣地が壁のようになって敷地に影を落とし暗い室内になってしまうことが予想された。また、道路自体も周囲の宅盤の方が高い状態だったので、谷の間に立っているような印象だった。 施主は、家族のコミュニケーションの観点から1階をリビングとして子供部屋や個室を2階へとまとめる構成を要望していた。しかしながら、西側が高い壁のような状態であったことや、東側への眺望が望めそうであったことを考慮し、2階へLDK等のメインの居住空間を配置し1階と階段室の吹抜で繋げる構成を提案した。 「軒が下がった切妻屋根形状」 建物の外観は少し小さな切妻屋根の形状となっている。この形状は、敷地にかかる法規的な建築制限によるところが大きい。一般的な低層の住居地域では、道路からの斜線制限に加えて、北側からも高度斜線という北側の隣地へと日光を遮らないための斜線制限があり必然的に両者からはさまれた建物は切妻屋根の形状となったが、道路からの斜線制限は、建物が設置する地面よりも低いところからスタートするため建物への影響は大きい。軒の高さを低く抑える必要があり、一般的な2階建ての住宅よりも軒を低くして斜線制限をかわす形状とする必要があった。 軒が低くなると2階のLDKの空間としては窮屈なものとなるが、広々とした居住空間を確保するために、勾配を高さ制限目一杯にとってその急こう配屋根がそのまま室内空間となる構成とした。急こう配屋根が見える2階のリビングは、屋根裏部屋のような三角屋根の空間となった。子供のころ、アニメにでてくる屋根裏部屋は憧れだったが、それは用意されている部屋という四角い空間ではなく、用意されている部屋の「裏側にある余剰空間」としての空間的な楽しさがあるからなのではないだろうか。この住宅もそうした一般的な箱型のLDKという用意された空間ではなく、たまたまできた屋根裏のような余剰空間が肥大化したかのような楽しさをもった空間にできないかと考えた。 プランは単純で中央の階段の周囲に各機能が配置されていて階段越しに緩やかに繋がっている。床のレベルは、1階の玄関ホールが井戸の底のような空間となり、登っていくと明るいリビングへと出る。リビングはダイニングより高くなり、そこから和室へとさらに上がっていく。一番高い和室の隅は子供でもしゃがまないと入れてないような籠った空間だ。通常は触ることができない屋根が自分よりも低い手の届くところにあったり、高いところにはなれていったり、一番下に下りると井戸の底のような空間にもなりシンプルながら多様な変化のある空間が階段を中心にくっついている。様々なレベル差が生まれると室内に様々な高さの目線も生まれる。リビングで座っている人、スタディカウンターで勉強するひと、和室に座る人、それぞれの目線が合ったりすれ違ったりしながら、通常のフラットな床の中にはない、複雑なシーンを生み出そうと考えた。また、レベル差を利用して和室の下には、床面積に入らない納戸を設けているので収納量も十分すぎるほど備えた。 勾配屋根の頂部には天窓を設けた。冬場の昼の日射は、南中時で30°と浅く西側の建物にさえぎられてしまうので、屋根の頂部に天窓を対で配置し、1年通して室内に直射光が届くようになっている。丁度住宅の中央に位置する天窓は、大きな空間全体にやわらかなひかりを届ける効果があり、曇りの日でも明るい室内となる。吹抜を介して、玄関ホールにも光が届くようになっているので、玄関入ってからも天井は高く明るい光が差し込んでくる。朝日と共に室内が明るくなり、日の動きと共に、室内の明るさも変化していく。 なお、 2階の収納上部の小屋裏に集熱器を設け、基礎内へとダクトで送風し断熱された基礎内部を通過させることで、夏は涼しい風を冬は暖かい空気を基礎内へと戻し、エコな空気の循環システムを採用している。屋根が近いため、屋根は厚ベニヤによる屋根外通気とし、断熱材も厚く詰め込まれている。 周囲を住宅に囲まれた30坪くらいの住宅だが、小さいながらも個室を4つ+和室をとりながら、大きな気積のある明るいリビングや4方に開いた窓による開放感、レベル差と屋根との関係が日々の生活と共に変化する空間を様々な法規的制限のなかで実現している。大きな住宅でなくても、細かな工夫次第で広々と快適に楽しく住むことは可能なのだ。 レベル差のある空間は子供たちの格好の遊び場になる。引き渡し後、子供たちが階段の周りのぐるぐると回りながら、楽しそうにはしゃいでいたのが印象的だった。



