愛知・三重・岐阜・静岡 「東海」エリア 特集

愛知・三重・岐阜・静岡に、事務所を構えている建築家に特化した特集です。
東海4県で今後お住まいを建てられるご予定がある方々は、ぜひご活用ください。

どの部屋からも庭の緑が愉しめる 自然と共に過ごす、事務所兼自邸

愛知県豊田市 / 緑豊かな中庭のある平屋の住まい(豊田市の平屋)

この家を訪れるとまず目に入るのが、建物を取り囲むように植えられた樹木たち。
訪れる人を出迎えてくれるような樹々は、コナラやイロハモミジ、クロモジ、シロモジ、ドウダンツツジ、エゴノキ、ソヨゴ、アセビにヒメシャリンバイなど、足元の山野草も含めて樹種も豊富だ。

趣味の1つとして、よく山登りをするという林さん。庭に植えられた木々は、登山中によく見かける雑木の木々なのだという。「整えられた庭というよりも、自然の山の景色に囲まれた家を作りたかったんです」と林さんは語る。

実は山の樹木は、一般的な庭にそのまま植えても上手く育たないことがあるのだという。そのため林さんは、著名な造園家に庭づくりを依頼。根の深くまで水が届くよう地中に竹筒を埋め、水の通り道を作り、自然の山と同じ環境となるような土づくりを行っていったのだという。

新しいのに昔からあったような佇まい ずっとここでのんびりしていたくなる家

三重県四日市市 / おばたの家

細長い敷地を道路側から順に、車数台が停められる駐車スペース、松尾さんの仕事場となるアトリエ、広々としたウッドデッキを備えた庭、そして母屋という配置とした。

道路から見える板張りのアトリエは、まるで長屋門のよう。母屋を目隠し、プライバシーを確保するものの、道路からの距離や建物の高さを絶妙にコントロールしているため、圧迫感や敷地の奥を完全に閉じたものとはしていない。むしろ、格子戸の先には庭に植えられたアオダモやドウダンツツジが見える。目の前を通るご近所の方々への景色のおすそ分けといったところだろうか。

一般的に、建築家が自邸に仕事場を設ける場合、建物の一部を事務所スペースとすることが多い。行き来に便利なことや、1つの建物であるほうがコスト的にも安く仕上がる。しかし、松尾さんはあえてアトリエを離れとした。

施主の想いを理想的な形にした、 自然とともに暮らす家

岐阜県中津川市 / S邸

ミツバツツジが自生する高台に建つS邸。大きな開口部の向こうには山々が広がり、春山に萌える新緑、夏の深い緑、錦秋の山、そして雪景色と、四季の移ろいが楽しめます。多種多様な木々を植樹した広大な庭には鳥たちが集まり、そのさえずりで目を覚まし、高台を抜ける風と射し込む光を肌で感じ、虫たちの声のBGMに耳を傾ける……。そんな「自然とともに暮らしたい」というSさん夫妻の想いを形にしたのは、空間設計aunの宮崎 晋一さん。建築に造詣が深い施主とともに二人三脚で創り上げた理想の住まいをご紹介します。

まるで避暑地の別荘のよう! 地域からも愛される、雑木の庭が気持ちいい住まい

愛知県名古屋市千種区 / K邸

平和公園にほど近い、閑静で緑豊かな住宅街に佇むKさん邸。「大きな窓から緑を感じたい」という施主の希望通り、敷地の南側に広がる庭には落葉樹と常緑樹がバランスよく植樹され、周辺の環境とも美しく調和しています。設計を手掛けたのは森建築設計室の森さん。「別荘地のような雑木の庭のある、住まう方からも、周りからも長く愛される家」をテーマに、果たしてどんな家が誕生したのでしょう。

高低差のある立地を生かしたインナーテラス 緑あふれる景色も夏の花火も暮らしの一部に

愛知県みよし市 / ツミキの家

土地形状を生かした設計が得意な「NATURE SPACE」。今回は、敷地に高低差のあるI様邸で、その高低差を逆手にとって生かした実例をご紹介。2階LDKや1階インナーテラスをはじめ、独創的な外観デザイン、回遊動線、採光に対する工夫等、アイデアをふんだんに取り入れた設計力の高さがわかる。

“スープの冷めない”程よい距離感。 二世帯住宅における、ひとつの最適解。

愛知県春日井市 / M邸

県道から坂道を上った小高い住宅地に佇む、落ち着いた雰囲気のL字型の住宅。ここは、みのわ建築設計工房の箕輪裕一郎さんが設計した自邸「大泉寺の家」だ。「二世帯の距離感」をテーマに、自身が生まれ育った家を建て替え二世帯住宅としてプランニング。さて、箕輪さんが導き出したその「距離感」とは。そして、家を設計する際にいつも心がけていることとは──。

木や漆喰など、ナチュラルな素材を 生かした空間で、家族の自律も促せる家

三重県桑名市 / T邸

T様の奥様のご実家が三重県の多度にあり、ご夫婦そろって職場が多度に変わったことをきっかけに、多度で家を建てることに。知り合いの造園屋さんが、富田さんの同級生だったため紹介してもらったという。この造園屋さんの家を設計したのも富田さん。T様は家のデザインはもちろん、富田さんの人柄や仕事のスタンスも気に入っていたため、多度での家づくりも富田さんに依頼することにした。T様の3人のお子様は高校生と大学生で、田舎に引っ越すのは嫌がっていたが、各自に素敵な部屋をつくるからと言って、納得してもらった。

そんなT様が一番強くご要望されたのは、キッチンから洗面脱衣室への家事動線がいいこと。「共働きだったため、できる限り家事効率をよくしたいと希望されていました」と富田さん。ほかにも、ご夫婦の寝室は1階に、また、ゲストルームとなる和室も欲しいとのこと。お子さまとの約束でもある子ども部屋は、1人1部屋で3部屋。お子さまが独立した後には、ご夫婦が平屋暮らしのように住まうことができるよう、2階はすべて子ども部屋にする計画だ。

メリット多彩な大屋根が「家族を守る」 バルコニーや庭からは名物の花火も鑑賞

三重県伊勢市 / 大屋根の家

お施主様との会話や、敷地の特性からヒントを得て設計を行っている建築家・高瀬さん。今回は、厳しい気候条件に備える「大屋根」をかけた新築事例を紹介。敷地配置から外観デザイン、間取りのすべてを、お施主様ご家族のライフスタイルに合わせて、多彩な工夫を凝らしたプランの一邸だ

木製ルーバーが暮らしを守る、中庭でつながった二世帯住宅+アトリエ

愛知県名古屋市 / S邸

木製のルーバーとガルバニウム鋼板の外壁に覆われた『猪高台の家』。実はこの家には「建築家の自邸+親の家+設計事務所」という3つの機能が盛り込まれている。「もともとは親が住まう普通の一軒家でした。私が家族を持ったため二世帯住宅にしたかったこと、同時に建築事務所を作りたかったこともあり、建て替えを決めました」と笹野さん。

住宅部分は親子各世帯の機能を完全に分離した二世帯住宅。笹野さんは子どもを含む家族で暮らす十分なスペースを、親世帯である母親は一人の暮らしながら近所に住まう姉家族が遊びに来ても泊まるのに困らない部屋数と、趣味であるピアノ室を、という希望があった。建築事務所には、笹野さん自身を含む最大5名が働けるワークスペースと打ち合わせルーム、資料室、トイレが必要。しかし、ここは敷地面積270㎡、第一種低層住居専用地域という建ぺい率や総床面積の制限が厳しい場所でもあった。「この土地条件に対して必要とされるボリュームはあまりに過大な印象で…。難解なパズルを解いているようで、何度もプランを組み立てては潰しての繰り返しでした」。

公園の借景が育む明るい生活 ほどよい距離感を実現した二世帯住宅

愛知県高浜市 / 公園前の2世帯の住まい

親子3代が明るく快適に過ごせる二世帯住宅を建てたいと思っていた施主のWさんご家族。
Wさんが設計を依頼したのは、自然と調和し、気持ちの良い暮らしを実現することに定評のある、m+h(エムアンドエイチ)建築設計スタジオの林さん。公園前という絶好の立地を上手に活かし、光と風、緑の借景をふんだんに取り込み、家族の気持ちも明るくなるような住まいを実現した林さんの家づくりに迫る。

妻の趣味と夫の仕事を両立し、 快適な暮らしも叶えた建築家の自邸

愛知県名古屋市 / S邸

角野さんの設計事務所兼自邸が立つのは、名古屋市名東区の丘陵地に広がる静かな住宅地。大通りに面してはいるが、交通量はさほど多くない。「設計事務所としては大通り沿いで目に付きやすい方が良く、それでいて住まうのにうるさい場所は困る。そう考えた時、ここは非常に理にかなった土地だったんです」。土地に運命を感じた角野さんは具体的なプランや予算計画を立て、持ち家に否定的だった奥様の説得をじっくり試みた。すると、大きく3つのミッション(=奥様の要望)が与えられることとなる。

1つ目は愛犬のコーギー・エリカが快適に過ごせること。角野さんはまず、滑りにくく比較的やわらかなパインの無垢材を床に用いて犬の足の負担を少なくし、LDKと客間、バスルーム・洗面所からなる2階の住居スペースを引き戸ですべてつながる間取りとした。今では新しく家族となった愛猫・ルナも加わり、俊敏に走り回っているとか。回遊性を高めてペットが動きやすい動線を確保することは、人の使いやすさにも通じるところだ。

空き家を再び、長く暮らせる家にする。 既存建築の可能性を引き出すワンルームの家

静岡県浜松市 / がんばり坂の家

急増している空き家問題に真っ向から取り組んでいる、建築家の白坂隆之介さん。紹介するがんばり坂の家は、白坂さん自身が空き家を購入し、改修した家だ。格安で売り出されていた家が再び人が生活する家になり、適正価格で売却されるに至ったその経緯とは。

庭の心地よさを取り込んだ、 リビングが暮らしの中心にある平屋

愛知県長久手市 / S邸

奥様の実家でもある築100余年の家を大切に守り、暮らしてきたSさんご夫婦。ご子息が巣立ち、夫婦二人のこれからの暮らしや耐震性への不安を考慮して、建て替えることにしました。Sさんご夫婦のリクエストは心地よく暮らせる平屋。石川さんが提案したSさんの住まいの工夫をご紹介します。

広々とゆとりあるLDKを実現した、 天井とルーフテラスの工夫とは?

愛知県一宮市 / I邸

視線を遮りながら明るく開放的で、テラスも備えた天井の高いLDKがほしい――。細長い旗竿地で、道路斜線による高さ制限もあるなか、建築家の川本達也さんは施主の想いを叶えた理想のLDKを作り上げました。軒梁を格子状にした天井、内から外へ連続するテラスなど、完成したLDKに隠された多彩な工夫に注目です。

敷地条件が厳しくても、豊富な光の通り道で 余すところなく明るい家

静岡県静岡市 / Sハウス

通風を確保し日光を家に取り入れるのは、パッシブにより省エネ効果を得ることも狙いのひとつではあるが、むしろサラサラと葉のこすれる音や鳥の鳴き声など、家の中から自然が感じられるようにというほうが、意味合いとしては強いという。大きなトップライトからは、季節ごとの太陽の力や一日の時間の流れを体感する。