
house ymg –はじまりの空っぽ–
設計者情報
「必要になれば、作り足せばいい。」これは、そんな暮らし方を選んだ家族のための住宅です。 敷地は東から南にかけて森が広がる旗竿地、冬は陽射しが期待できない手ごわい環境でした。が、バイタリティあふれる彼らは、住む力を全開にして家づくりを始めます。 まず話し合ったのは、ローコストなつくり方について。その方法は、構造や外装、住宅設備等まではプロの手を借り、何もない空っぽな状態を完成させる。その先は自分達で作りながら生活することになりました。 設計が始まると、彼らはいきなりダイニングベンチを作ってきて私たちを驚かせました。しかも2脚、クオリティもなかなか高い。万事この調子で率先して工事にも参加しました。床壁天井となる合板の塗装は週末行事となり、家族総出でペンキ塗り。終わる頃には床下収納を2台と脱衣室収納棚、クローゼットの間仕切り布が完成。こうやって少しずつ、空っぽが住宅になってゆきました。 そして引渡しの日、「ここがはじまりなんです!」と、ご主人が力強く話されました。その言葉通り、彼らは今も作り足しながら暮らしています。
基本データ
- 所在地
- 福岡県筑紫野市
設計者情報
この建築家が建てた家
この実例を見た人はこちらも読んでいます

湯島の家
ガラスの螺旋階段が、1階からルーフテラスまで4層に渡って貫通し、日の上下移動を愉しくドラマチックなものにしています。 また、階段室から光と景観を取り込み、住宅の密集地において、程良く閉じて程良く開くことにより、内部空間に心地良い安心感を与えてます。

草木花家
戸建住宅、木造二階建一部平家、新築。敷地探しから携わる。 -自然とともに暮らす楽しみ- 草木花の庭に包まれた家は、さまざまな場を生み出します。多彩な表情を見せる借景を日常に取り込んで、住み手の五感に心地良い感覚を与えてくれる。 この家の特徴である縦格子をメインデザインとした和モダンなテイスト、ふんだんに使われた木の柔らかな感覚、身近に楽しめる草花や自然… そのどれもが日々の生活を優しく包み込み、暮らす楽しみを与えてくれる。

黒と白の家
南西から南東へ緩やかな高低差がある南道路の敷地 エントランスに入ると中庭の壁が近所や通行人の目線を遮り 開放感抜群の内から外まで続くプライベートリビングや こだわりの水槽が出迎えてくれます リビングから眺められる星空は とても心地の良い空間になりました 高低差を利用したスキップフロアーの下は ちょっとしたシアタールーム 敷地の難しさがデザインと重なった楽しさが詰まった 「黒と白の家」をご覧下さい

中庭のある家

切妻屋根のワンルーム住宅
駅から少し離れた郊外の分譲地に立つ戸建て住宅の計画。大きな敷地を新規に20区画程度に切り分けて分譲されていたうちの1つの区画だ。こうしたよくある大型分譲地の場合、都市計画で定められた最低敷地面積という土地の切り分け最小値が存在する。この最小値は、地域によって異なるが約100㎡(30坪)程度の上物(家)が建つように設定されている場合が多く、本敷地もそうした都市計画の元に最小限に切り分けられた土地に一斉に新しい住宅が約20棟並ぶ計画となっていた。 施主は、夫婦と3人の子供含めた5人。要望は、広々とした空間にしたいこと、眺望を生かしたテラスが欲しい、収納は多いほうがよい、子供たちが勉強できるスペースをリビングにほしいなど様々な要望が混在し多岐にわたっていた。 多岐にわたる要望の中で、私たちが強く感じたのは約30坪の住宅に5人が住むことになる場合、個々の部屋を細切れに作ると、一つ一つの空間は手狭になり生活していく上で息が詰まるのではないかというところ。子供たちは小さかったので、子供部屋は最初から分ける必要はないということもあり、なるべく部屋を切り分けずワンルームに近い形で計画することを考え提案した。 ワンルームといっても、5人という人数が住む場合に、すべてが筒抜けになった大きな空間をつくれば、個々のパーソナルなスペースがなくなるし、しばらくすればその空間自体に飽きてしまうと考え、ワンルームながら空間に居心地の差異や起伏があるような状態を目指して設計していった。 「切妻屋根と回遊空間がつくる起伏あるマルチスペース」 予算も限られていたためなるべくシンプルな形状で、起伏ある空間をつくろうと考えた。ここでいう起伏ある空間とは、ある1点からの見え方がよいものではなく、天井の高低差や、空間の明暗、それらが空間体験として連続している空間。動き回っている中で、様々な体感がある空間の方が長く家にいても飽きの来ないものになると考えた。 様々な角度からのプランを施主と共に話合っていった結果、建築的には、シンプルな切妻屋根形状のヴォリュームの中央に、階段を配置しただけのシンプルなプランとなった。切妻屋根の方向性のある形状と、中央に配置した階段の周囲に各機能が配置された回廊状のプランである。階段の周りは四周が外部なので、東西南北それぞれに窓が配置でき光が室内に抜けるし、外に出れば1Fには庭、2Fにわテラスもある。2Fは屋根の形をそのまま空間にした勾配天井とすることで、方向性のある屋根形状が自然と空間の伸縮を生み出した。 さらに対角に貼ったロフトによって籠り感と、広々とした開放感がシームレスに連続するようにしている。各部屋の仕切りは水回りと、主寝室以外はなく、その寝室もドアを開ければ回遊できるようになっているので、1F~2Fまでほとんど仕切りのないワンルームとなった。家のどこにいてもなんとなく誰がどこにいるのか気配がわかる距離感。天井は5m近いところから、2m程度のところまであり、明るく眺望のよい場所もあれば、窓がない落ち着いた場所もある。 勾配天井は、頂部を金物でジョイントし開き止めを施した無柱空間となっている。屋根は登梁を24mmの厚ベニヤで固めて剛性を保っている。余計な構造をなくすことで、空間の伸縮をよりダイレクトに体感できるようにと考えた結果だ。道路から見るとシンプルな切妻形状をした外観が、同時期に立った分譲住宅に並ぶ。なるべく小さく見えるように軒高も極力抑えた。 都心に近いベッドタウンで戸建て住宅を探している子育て世帯からすると、家族が集まる場所はなるべく広くしたいが、個々のスペースは確保したい。リビングで勉強もしたいしリモートワークもする。収納はたっぷりとりたい。今日での住宅は様々な機能を背負ったマルチな空間であることが求められる。ただ、それぞれを分断してしまうと心地よい空間にはなりずらい。各空間は分断せずにシームレスな空間をつくりながら個別の雰囲気を持たせたい。限られた面積をとにかく有効活用して、ワンルームでありながら様々な様相が連続する、都心ならではの空間づくりを目指した。

清滝の家
生駒山北端の裾野に広がる閑静な住宅地。南には生駒の山並み、西から北の方角に向けては六甲山や北摂の山並みを一望できる場所に位置しています。 ただこの素晴らしい眺望と引き換えに、敷地を支える5mの擁壁、平らな部分がどこにもない傾斜地、扇状の変形地という家づくりには大変難しい敷地でした。そのため当初より「すばらしい眺望を生かした計画にすること」「敷地に負担を掛けないこと」この2 点を最優先に考え計画を進めました。 地盤調査の結果、しっかりとした支持層が確認できたことで、1階部分を小さく、2階部分を大きくする計画でその2 つのポイントをクリアしています。 外観についてはできるだけ外部から干渉を受けたくないとする住まい手の要望で、道路に面した南面にほとんど窓を設けず、階段室の最上部に設けたハイサイドライトにより階段室が光の筒となり、直接光ではないやわらかな光を2 階のLDKや1 階の玄関・子供室まで届けています。 そしてLDKの北西方向には思いっきり景色が堪能できるよう大きなコーナー窓を設け、さらにルーフテラスを併設することでこの敷地の良さを最大限に活かした間取りとなっています。 このようにしてプライバシーを守りながら明るく、そして気持ちの良い眺めのある住まいになりました。

SOJA-O
この住宅団地は、今から約60年前に整備された。現在は、初期の住宅が老朽化し残っている場所、取り壊し空き地となった場所、そこに新たに家が建った場所と、密度の薄い統一性の無いものとなっていた。そのような、今後も変化していくと想定される周辺環境で、施主も住み方に対して強いイメージが無いという、とてもルーズな条件下で一体何が最もふさわしいのか考えた。敷地の些細なコンテクストを拾い上げ、施主の深層心理に眠る要望を掬い上げ形としていく事も考えたが、何かやはり無理矢理に理屈づけているような違和感があった。そこで、周辺環境に対する信用の無さ、施主の生活イメージの無さに対して真正面から向き合い、質の異なる大きな空間を2つだけ提案した。1つは12本の柱が均等に落ち細かく間仕切れる空間。1つは建物外形がそのまま平面となった間仕切りも何も無い空間。周辺環境の変化に対して敏感に反応し変わっていく空間と、周辺環境がいかに変化しようとも変わらない空間。この両極端な2つの世界を行き来し、住み手は自らと周辺環境とのかかわり方を探っていく。住宅というよりは、この土地に生きる場所のようなもの。変わるものと変わらないもの。

メディック一級建築士事務所の写真集

宇多津のスキップフロア
住宅地に建つ30坪の2階建て住宅。5層のスキップフロアが空間の広がりを持たせ、床面積以上の大きさを感じることができます。コンパクトな動線とすることで無駄のない暮らしを目指しました。





