
森の三面相:軽井沢追分の家
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軽井沢追分地区の木立の中に建つ森の別荘。大きな屋根の下に都市部とは異なる別荘らしい水平的な広がりをつくっている。L型のプランではリビングとダイニングがゆったりとつながりつつも、いろいろな形や方向に大きな窓を設けることで、各エリアがすこしずつ違う雰囲気の空間になっている。
撮影:上田宏建築写真事務所
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この建築家が建てた家
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草津別荘
観光地から離れた静かな別荘地に建つ、山荘の改修計画。 森と人が住むエリアの境界に立つ山荘は、間に人工的なものが何もなく、ただ緑だけを眺めることができる特別な立地だと感じた。 既存の建物は、屋根に積もった雪を落とすための大きな切妻屋根にもかかわらず、内部は水平天井のフラットな空間であった。さらに森の景色も構造壁によって塞がれ、この土地に備わる豊かな環境との良質な呼応を感じられない状態だった。 切妻屋根に覆われたおおらかな環境と、眼前に広がる森の木々との関係を整え、既にある環境の性質を最大に顕在化する改修を考えた。 森側は長手方向を通して気積を最大限に広げ、大屋根に包まれた森と対峙する空間とした。窓は横長のプロポーションとし、パノラマに広がる森の景色を切り取った。 窓は掃き出し窓とせず、歩道を散歩する人の目線を切り離し、森との関係性の純度を高めている。 窓辺のベンチでは森を背に親しく語らい、少し深い窓台では森を横目に本を読んで過ごす。 屋根の勾配に沿って上った階段の先には読書机を設け、静かに森を眺めるパーソナルな場所とした。 感染症の影響により多数で集まることへの懸念から、人々は箱から解放され、より自由を求めて暮らし方や働き方が変化している。日常の喧騒から距離を置き、別段何をすることもない、特別な余暇の時間がここに流れている。

ヤマノイエ

MABORI-K
自宅の近くに森を作り小屋を建てたい、そんな依頼だった。自宅から歩いて行ける距離に非日常の世界を作る。遠い別荘地に時間をかけて行くのではなく、別荘地に自宅の近くへと来てもらう。駅近、住宅地でありながら、そこだけ別荘地然としてある姿は合理性の塊のようでもあり、また、古材の扉やモルタルの壁、囲炉裏や薪ストーブといった要素で組み上げられた建築は非合理性の塊のようでもある。1階には大きな木製建具で庭から地続きとなる土間、そして小上がりの畳スペースがある。畳の中心には囲炉裏があり、庭にある畑で収穫した野菜を楽しむ。地面の近い1階とは対照的に2階は空に開く。階段、リビング、個室にはトップライトがあり北側の壁に自然光を落とす。南面に張り出したテラスは外部でありながら、暖簾を下げる事により内部的な空間となる。リビングからは壁、床、天井がテラスに向かって延び、床、暖簾の隙間から光の入る優しい延長空間となる。そのテラスからは物見台へと上がれる。テラスから空へと建物を貫くような階段は空だけが見える真っ白な空間。素材感のあるこの建築に対して白い無機質な空間は違う世界への入口のようでもある。その異空間を通った先には東京湾が広がり、振り返ると富士山が望める。ここでは合理と非合理、住宅地と別荘地、新と旧、地面と空、有機と無機、海と山、様々な対照的なものが混ざり合っている。




