
メルヘンハウスHACO
設計者情報
名古屋市の商業施設内にある木造のイベントスペースにて児童書専門店の期間限定店舗の内部インテリアを担当しました。この店舗はシュリンクが付いておらず、読んで選んで買うことができることが経営理念となっています。その理念をわずか3.4坪のイベントスペースでも継承するべく、1000冊の本と子供が床に座って読むことができる空間をつくりました。
基本データ
- 作品名
- メルヘンハウスHACO
- 所在地
- 愛知県名古屋市
設計者情報
この建築家が建てた家
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ひふみsteps
多様なライフスタイルが響きあうシェアハウス 京都・西院にて50年前に下宿付き住居として建てられ、10年前にシェアハウスとして運営され始めました。この度、大規模な改装を行い、新たな一歩を踏み出しました。今回の計画では、可能な限り間仕切りを取り払い、本体周りの増築部分を撤去することで民家のように部屋同士、内部と外部が連続的に緩やかにつながる空間を作りました。これは多様な活動があふれる広場のようなオープンエンドの場所です。住人の多様な活動を受け止め、程よい距離感を保ちながら暮らすことのできるよう、一体の空間でありつつ、それぞれの空間に特色をつくり出しています。そのため、目線の高さ、視線の抜け、雁行型のプラン、家具のしつらえ、回遊性等を工夫しました。 撮影:改修後 母倉知樹、緋田昌重 改修前 三木由也

TAKENISHI TERRACE
これは、商店街に面する老朽化した貸ビル解体後の、土地利用の更新のあり方に向き合ったプロジェクトです。 敷地は大分市中心部、地元で最も古い商店街の西端。かつての賑わいは影を潜め、アーケードは通り道と化していました。この街で不動産賃貸業を営むクライアントから、解体後駐車場にする予定の敷地の一角に、小さなテナントスペースと人々が憩える公園のような居場所を作り、もう一度この界隈に賑わいを取り戻したいと依頼を受けました。 日常の延長線上にあるもの、何気ない日々の生活に彩りを添えてくれる、そのようなテナントのイメージがありました。 また、アーケードを挟んだ正面には、同クライアントが所有する複合施設wazawazaビル(※1)があり、二つの施設が連動しながら一緒に街を盛り上げていくことも要望の一つでした。 人を惹きつける空間には、作り手側と共通の認識で場を盛り上げていってくれる入居者の存在が必要不可欠だと捉え、先に入居者を決めてプロジェクトを進めるコーポラティブな場の作り方がここでは相応しいと考えました。 また、建築は小さいながらも、複数の店舗と内外に様々な居場所を作ることで、賑わいや多様な体験ができるようにしました。 そうして決まった3つの店舗は行き止まりとせず、回遊性を持たせ、いずれかの店舗を訪れた人が他店にも立ち寄る動きを促すよう丁寧に建具の位置を検討。 解体時に掘削した地盤面は埋戻さず、その形状を生かし囲まれた落ち着きのある共有スペースに。 ふらっと立ち寄れる店先空間や、季節の移ろいを感じるテラス席は、誰もが気軽に訪れる公共空間としての質を高めています。 商店街への雨の降り込みを最小限に抑えながらアーケードと建物の縁を切ることで光や風を商店街へ届ける。建物を介して表と裏がつながる。それら少しの違和感が通りゆく人々を惹きつけ、ふと立ち止まるきっかけとなっています。 wazawazaビルの増改築の過程で生まれた路地を建物内に引き込み、2棟を貫く路地もこのエリアの魅力を引き出す一端を担っています。 竣工して数ヶ月が経ち、明らかに人の流れやこの界隈を訪れる人の量が変わったと感じます。 この場所が人の流れを活性化し、現在の不安な日々の希望となるよう、設計の枠を超え積極的にこの場に関わっていこうと思っています。 ※1 wazawazaビル(WZ bldg.):塩塚隆生アトリエ 塩塚隆生氏設計により2009年完成

朝日スポーツクラブ 貝塚スイミング
健やかで、安全に。 自然光のもとで、皆に見守られながら、泳ぐことができるプールを考えました。居合わせた皆で子供たちを見守ることができるように、エントランス、ギャラリー、プールを一続きの一体空間とし、柱のない見通しのよい空間としています。プール内のお子さんは、皆に見守られていることを感じ、安心して学ぶことができます。さらに、北面全面から安定した自然光を、南面からも柔らかい外光を取り入れることで、一体空間が自然光で満たされる清々しい空間となっています。外観は、ヨットの帆のように突き出た2本のマスト柱が建物のシンボルとなり、子供たちに親しみを感じてもらえるよう工夫しています。 撮影:母倉知樹、緋田昌重

北栄キリスト教会
札幌の北区、新琴似に1981年に建てられた木造会堂の老朽化に伴う建て替えです。 旧会堂は北海道で活躍された田上義也氏による基本計画に従い建設され、外観および内部空間は独特の雰囲気のあるものでした。 新会堂の設計では旧会堂のエッセンスを持ちながら以下の点に配慮しました。 ・降り注ぐ光にあふれる礼拝堂、自然光の豊かで力強い光をやわらかく取り込む。 ・音響にこだわった計画にする。 ・旧会堂の面影を残しつつ、耐久性、耐震性の高い建築とする。 ・フレキシブルに利用できる内部空間とする。 のびやかに弧を描く大きな庇は、全ての人々を守るという「幕屋」をイメージしています。 各諸室の基本レイアウトは旧会堂を基本にしており、礼拝堂も旧会堂同様、2層吹き抜けとすることで空間的にも音質時にも豊かな祈りの空間としました。 礼拝堂上部に設けたハイサイドライトからは柔らかい光が隅々まで差し込み、要所に設けられたスリット窓からはそれぞれの空間を浮かび上がらせるための効果的な自然光が差し込むようにしました。 基礎部分は軟弱地盤における耐震性と断熱性を考慮し、地盤免振工法(コロンブス工法)を採用しています。

さくら咲くゲストハウス

GGインターナショナル保育園不動前
保育と普請 待機児童が年々増加する状況に見られる通り、乳幼児が1日の大部分の時間を過ごす場所として保育園は子供の成長過程に与える影響が大きい。子供の生活空間といっても過言ではなく、そのあり方は現代における住宅のスタイルとの対比で考えなければならない。現代の住宅は、言わずもがな日本の住文化が培ってきた様式や技術を捨ててきている。意匠としての和風というもののみならず、畳の床での床座という生活スタイルからフローリングでの椅子座への変化、大工の棟梁が丁寧につくる木の造作に溢れた空間から新建材に覆われたレディメイドの空間。経済原理と効率性にもとづく時代の変化の流れに抗うことは難しいが、多くの子供達が集まる保育園という場所において、現代の住環境が失ってしまった価値を幼児期の記憶に埋め込めないかと考えた。GG KIDSインターナショナル保育園は、英語で保育を行う保育園であり、その教育方針とも、「国際化の第一歩は自国の文化への理解である」という信条が合致した。 その信条の元、この保育園はテナントの内装だけではあるものの、内装のほとんどを木工事で行い、大工の丁寧な手仕事を活かしきることを意図した。 欄干で仕切られた通路空間、床をもつ和室など、伝統的な住宅の要素を保育スペースにアレンジしながら居場所を作っている。 奥の2層になったスペースは、大人が立てない天井高さの子供に最適化された場所として、人工芝であったり、デンと呼んでいる洞穴のようなスペースなどがあり、子供が空間自体を楽しめるつくりとなっている。デンの天井は三次曲面でできた左官の天井としている。これも職人の技あってのものである。 「普請」いまではあまり使われなくなったこの言葉を、現代に生きる子供たちの空間を作る上で再び考えてみたいと思った。

森美術館
デザイナーのアトリエ兼プライベート美術館。山を背にして前方に川が流れ、周囲には田畑と農家が点在する素朴で生活感のある風景の中にこの建築はある。 「世界でもっとも美しい家」をつくって欲しいという依頼の言葉。アーチストの創作と思索の場をつくるために、風船を最大限膨らませたような、できるだけ大きな空間を用意した。 空間の大きさ、形、そこに注ぐ光、素材。そうした基本的な部分を慎重に計画し、すぐ近くに住む大工と左官が、地域で入手しやすい材料を使って作った建築。伝統的な工法を使ってはいるが、しかしこの建築は決して過去に戻ろうとしているのではない。 (撮影:中里 和人)

株式会社アサヒ 新倉庫・作業場
様々な「機械の刃」を研磨するための作業場と倉庫機能を持つ建物です。 「機械の刃」と言っても金属加工、木材加工、そしてスケートリンクの表面を平滑にする製氷車の刃もその一つです。 話題になった「そだねージャパン」の常呂にあるカーリング場の製氷車もそうですし、道内のフィギュアスケートやアイスホッケー場の製氷車の刃も殆どがこの作業場で研磨、再調整が行われているのです。 そんなミリ単位の仕事を支える快適な環境を作ることをテーマに、自然光を考えた窓形状、照明計画と使いやすい動線計画をオーナーと一緒に考えました。 建築の断熱・気密を初めとして、換気、暖房そして大型集塵施設の導入に至るまで一貫して良好な労働環境を目指しています。 作業場の内部は倉庫内と休憩室から見えるようにして、作業状況が一目でわかるように「見える化」をしており、来館者にも見学しやすい構成にしています。 構造は在来鉄骨ではなく、「ビルドエッチ」という鋼板を成型して柱・梁を作る「横河システム建築」を採用しました。 この工法は形容すると「グライダー」の設計の様に思っています。 必要な構造耐力に対し、過度な安全率を当てはめるのではなく、必要な平板鋼材を無駄無くカットし溶接して作り上げる柱・梁は、独自の構造ルールはありますが、在来工法よりも鋼材トン数が減少でき、その姿は機能美を感じさせます。 冬期間の施工でしたが現場溶接などが少ないために、建て方は非常にスムーズで全体工期の遅延はありませんでした。 基礎工事ですが、支持層まで4mといった微妙な地盤でしたが、作業機械の積載荷重が非常に大きくかつ繊細なので、不動沈下のリスクを考え、杭と表層改良工法を併用することで、それぞれの持ち味を生かしつつ強度とコストのバランスをとることができました。 施主はオスモ塗料代理店であり、木材加工品も扱っていることから、外観においては企業イメージを考え、軒天や入口外壁に道南杉板張りを採用し、とかく固くなりがちな倉庫・作業場の外観に柔らかさを持たせています。 近年は「下町ロケット」「陸王」といった「ものづくり」に焦点を当てたドラマがヒットしていますが、海外製品の流入によって日本の技術力の衰退が深刻な中で、この施設はまさにそんな「ものづくり」の一端を担うための施設であると同時に、これからのものづくりの現場にその在り方を発信していけると期待しています。

【賃貸別荘】moe-liko・moe-lino
東京オリンピックのサーフィン競技開催地で、少しテイストの違う2棟が並んだ賃貸別荘物件です。道路1本隔てた向こう側は海というロケーションで、サーファーに使ってもらうための別荘というコンセプトでしたので、外から帰って来て足を洗ってそのまま土間スペースを通って浴室へ繋がる動線としました。2階にLDKとロフトを設けて国産杉材の梁の見える勾配天井とし、ゆったり寛げる空間づくりを心掛けました。賃貸物件ではありますが、オーナーの理解もあり、素肌に触れる機会の多い床は柔らかい国産の杉無垢板を使用し、普段の生活と離れた別荘での時間を心地よく過ごしてもらえる空間になったと思います。



