予算の制約の中で、いかに「広さ」を実現するか。建築家・福田俊さんが選んだのは、面積を増やすのではなく、体感を設計するという発想だった。施主との高速ラリーで磨き上げたプランは、籠りと開放、4つの領域をOVERLAPさせ、実面積以上の広がりを生んだ。ミニマルな外観の内側に、豊かな暮らしが宿っている。
この建築家に
4つの領域がOVERLAPするA邸。白い塗装の壁、モルタルの床、シルバーの天井が、光を巧みに反射しているのも、開放感の演出に一役買っている。
ホールの先のキッチンは領域を分かりやすく独立したイメージに。システムキッチンを採用しつつ、棚はあえてつくりつけとせず、可変性をもたせた。
ホールは、2つの区画にまたがる領域。リビングダイニングとして家族が憩う場でもあり、来客が集まるパブリックスペース。数多くの植物が彩を与えてくれている。
最大天井高6mの吹き抜け。天井は木の現しとし、より空間の広がりをかんじさせる。上階からの光も降り注ぎ、明るい。
最奥部には、お風呂や洗面などの水回りを集中配置した。
玄関扉がガラス戸となっていることで、暗くなりがちな水回りから、視線が抜け、空間の広がりを感じさせてくれる。