
31坪の二世帯住宅
設計者情報
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この建築家が建てた家
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skbhc
固有の個性を有する小さな空間が集まり、少しずつずれて連結し積み重なり、結果生まれた「small house town」。 「表」と「裏」のヒエラルキーを無くし、全て「表」としてデザインする事で、敷地内の至る所に固有の豊かさが点在する。 「表」の空間にデザインされた緑は、白を基調とした大小の箱の壁に影を落とし、日本特有の四季の移り変わりを可視化する。

八事の家

白石の家

プライベートコートのある家
この物件は建主さんのこだわりと住宅性能をしっかりと表現した住宅です。 ポイントは以下です。 01 基本計画における意思疎通 02 ワンポイントのデザインUP 03 トップランナー住宅の実力 01 基本計画における意思疎通 この物件は実にたくさんの基本計画案を作りました。形状、コスト、使い勝手、日照、安全性等々を良く検討していく中で、施主にとって無駄なものが削ぎ落され、最終的に残った形です。ですから、全ての事項が曇りなくデザインが共有されることで出来上がった、正に「オーダーメード」な住宅になっています。前面のプライベートコートはかなり高い塀を回していますが、これは施主の提案であり、囲われている安心感が良い結果に繋がっています。デザイン的にも敷地にボックス埋め込んだ様な面白さが出ており、施主との意思疎通の賜物だと思います。 02 ワンポイントのデザインUP 敷地の特性から、南面している庭をしっかりとったコートハウスとすることは決まっていましたが、アプローチも南入りですので、何を優先するかを検討していきました。最終的には南側1階部分は玄関、階段室、リビング、UTが一文字に並ぶ間口の広い形状に落ちつきましたが、この部分は軒をしっかり出した下見板張り壁とすることでデザイン的にも面白くかつ、軒下の守られた縁側的な空間になっています。この庇ですが出幅としては1200mm以上確保しており、構造的には壁から曲面させて軒まで連続させています。日本建築における深い軒とそれを支える三手先にヒントを得ながらデザインしたものです。 03 トップランナー住宅の実力 この住宅は札幌版次世代住宅のトップランナー等級を確保しています。具体的には外皮平均熱還流率(UA値)は0.17、相当隙間面積(C値)は0.21、1次エネルギー消費量は等級5で暖房+換気は34%となっており、国内トップクラスの性能を実現しました。相当隙間面積(C値)の0.21を具体的に表現すると住宅全ての表面積に対して名刺サイズの隙間しかないという事になります。また壁の断熱材の厚さは約30センチにもなります。これぐらい高断熱、高気密になると普段はあまり感じない熱交換換気システムの吹き出しドラフト風がやけに強く感じられます。寒冷地住宅の特性を知り尽くした建設会社との共同作業によってこのような性能を引き出せたことは私も学ぶところが非常に多かったです。 この住宅が家族の方々とどのように育っていくか楽しみです。

桜町の住宅
3世代が同居する2階建ての住宅です。前面道路の拡幅による建替え工事で、元の敷地から8割ほどの面積に縮小するため、住宅も既存よりもコンパクトにする必要がありました。 これまでの住宅より面積が小さくなったことを感じることなく、3世代が快適に過ごせるよう、LDKは屋根勾配45度の形状をそのまま天井にした吹抜けや、床を掘り下げたピットリビングで限られた面積を広く感じられるように工夫しています。各個室は吹抜けのリビングを介してつながっており、3世代がほどよい距離感を保ちつつ、それぞれの存在を意識しながら快適に過ごせているそうです。

R庇の家-EB01
この住宅が計画された江別市は大学や専門学校が多く、文教都市というイメージが強いですが、雄大な石狩川が育んだ自然環境と実り豊かな農地を持ちながら、近年は札幌のベッドタウンとして、住宅地や商業エリアが充実してきた街です。また、良質な粘土が採れることから、レンガの街として長年親しまれてきました。 そのような特色がある街で快適な生活をおくることが出来るような空間をオーナーご夫妻と一緒に考えました。 こだわりの設計のポイントをご紹介します。 01.日照にこだわる この住宅には特徴的な2種類の庇が設けられています。前面道路が南西にある「南入り」の敷地ですので、一番日当たりが良い部分に玄関とリビングが並ぶ事になりますが、ここに特徴的な1つ目の庇【R庇】があります。この大型の庇は夏場の直射日光を極力遮り、冬場の積雪から玄関ポーチとリビングの大窓を守る役割を持ちます。庇の出幅は1200mm以上とかなり深いのですが、軒天部分を下見板を使った曲面にすることで、空に向かって解放感があり、かつ構造的な安定性を確保できるデザインとしています。(意匠特許申請中) もう一つは2階に設けた放射状の庇【パラボラ庇】です。2階の窓は眺望の楽しみと日照を考え、やや横長ですが、その窓を守るように庇を配置し、日照と風雨のコントロールはもちろん、空の眺望を犠牲にしない為にパラボラ状にしています。パラボラ庇の設置個所はオーナーから提示頂いた3Dモデリングによる日影検討資料を踏まえながら、意匠性も考慮して最終的に決めることが出来ました。 02.共用部の使い勝手にこだわる 先ず玄関ホールですが、土間部分も含め6.5畳とゆったりした空間に、リビング側からの柔らかい光が差し込む明るく開放的な構成です。 玄関ホールの奥にはドレッサー兼洗面所が独立して設けられており、外出前の身支度や帰宅後の手洗いや消毒がスムーズに行うことが出来ます。 さらにその奥にユーティリティが連続していることで、着替えまで行った後にリビングに繋がるという見事な回遊動線となっており、オーナーが家族の日常使いを十分に考えた特徴的な空間構成となっています。 階段室を利用した吹抜空間は、あえて手摺壁にはせずにスチール製独立手摺としながら、ゆとりのある2階ホールも相まって、開放的な空間となりました。更に採光と換気、眺望を兼ねたハイサイド窓を設けることで、住宅の中心に明るく風通しの良い機能的な共用スペースを実現しています。 03.断熱、暖房にこだわる 断熱仕様はグラスウール換算で壁200mm、屋根455mm、基礎断熱はFP板で内外合計125mm、窓はトリプルガラスを基本にすることで、UA値は0.22w/㎡Kを実現しています。完成後の気密測定による隙間相当面積C値は0.17c㎡/㎡と超高気密を実現しており、高い施工性により断熱・気密性能の高さが証明されています。 暖房は1階を温水床暖房とし、床下空間ごと温めることにより躯体の蓄熱も相まって、厳寒期でも安定的に床面温度をキープできる様にしています。 04.耐震性、防火性能にこだわる 基準法による耐震性を上回る、耐震等級2を基本としていますが、オーナー希望により地域係数z=1.0(通常より1割増)をクリアしています。 防火性においては省令準耐火構造を採用しており、火災時に寝室のある2階部分への延焼を極力避けるように配慮しています。 05.メンテナンス性、素材にこだわる 外壁は耐久性の高いガルバリウム鋼板金属サイディングを基本としながら、風雨に曝されることが少ないR庇下の壁部分は板張りとすることで、住宅の顔を柔らかく質感の高い表情としています。 玄関ホールと外部ポーチの床には近隣の米澤煉瓦で焼成されたレンガを採用することで、素材感のあるあたたかな表情を出すことが出来ました。 06.将来の建て替え、解体への配慮 建物を支える杭工事は通常のコンクリート杭とはせずに、砕石を柱状に転圧して地盤改良するハイスピード工法を採用しました。その理由は後世で建物解体が生じた場合に撤去困難にならない様にとの配慮によるものですが、セメント等は一切使用せず、砕石のみですので解体後に地中に残っていても問題はありません。また砕石杭はそれ自体が地下水の吸収体となるため、地震による液状化対策にも有効です。 建物は完成しましたが、外構工事はオーナーのお父様が地元レンガを使いながら時間をかけて行われるとのことで、オーナーご家族で最後の仕上げをすることになっています。本当の意味での完成はこれからですが、拝見出来るのが今から楽しみです。

御幸山の家

庇窓の2世帯住宅
完全分離型の2世帯住宅の計画。 3階建てが立並ぶ、都心の住宅地。築40年近い施主の両親が住んでいた実家を建替え、両親と同居できる完全分離型(玄関、水回りが別々)の2世帯住宅にする計画。2世帯住宅にするといっても、土地の大きさは24坪で前面道路が約4mのため建てられる床面積が、160%にまで減ってしまい、合計の床面積40坪弱の中に、2世帯合計で6名、5部屋+納戸、LDK2つと水回り(洗面やお風呂)を別々に入れ込む難易度の高い設計となった。1F~3Fまで吹抜がるある案や、スキップフロア等様々なアイディアを検討した結果、施主の希望もあり最終的には、1Fは親世帯、2,3Fに子世帯で過不足なく個室もとったシンプルなプランにまとまった。 敷地は間口よりも奥行きが長い長方形の土地。周囲3方を3階建てや2階建てに囲まれていて日射の条件が悪い状況だった。周囲の2階建ても将来的には3階建てに建て替わることが予想されるため隣地からの採光も期待できない。そのため前面道路側から最大限採光できること、道路と家の関係性に着目して設計を進めた。 「世帯を丁度良く繋げる」 2世帯住宅の問題点は、世帯間の距離感だ。一体的すぎても良くないし、離れすぎていても味気ない関係となってしまう。玄関も別々な完全分離型の2世帯住宅は階によって分断されてしまうため、この分断された距離感を丁度良くつなげる方法として、道路側にたくさんの大きな開閉窓設け道路側のスペースを介して間接的につながるような計画とした。大きな窓は採光の役目も果たしている。 前面の4m巾の前面道路は車通りが少ないので、子供たちの遊び場となっていて、その庭のようなスペースから家をみると、個々に設けられた窓から両方の世帯の窓やそれぞれの部屋が一度に見えて子供が遊んでいる風景と家の内部の上下階の空間が間接的につながる。すべての窓には庇がついており、雨でも窓を開けることができる。窓を開ければ、ダイレクトに道路(街)と繋がることができる。 3階建ての住宅の場合は、道路側にバルコニーがくるこが多く、居住空間と道路(街)との間に隔たりができるような状態が多いが、本立地では丁度良い巾の静かな前面道路があったので、思い切ってダイレクトに居住空間と街が繋がることができる計画とした。街との距離が近づくと近所の人との距離感も近づいてくる。ずっと前からこの土地に住んでいる施主や環境との兼ね合いが合致したのでできる計画だが、居住空間を街から隔離するのではなく開くことによって、単純な4mの道路と家の前の駐車場が近所の人たちや子供たちや世帯間の憩いのスペースとなった。 なお、道路側の壁耐力はスチールブレースによって担保され、耐震等級も2以上の数値でクリアしている。 空調の計画は第三種(自然吸気、機械排気)だが、1Fの親世帯エリアの床にガス温水式の床暖房を設置し、暖かい空気が上階へと流れるようにしており、また最上部で集熱した空気を、基礎内に戻して家全体の空気の循環を測り、自然の熱エネルギーも利用した効率よい空調、断熱の計画としている。3階建てにありがちな上下階の温度差を緩和している。施主曰く、冬でもエアコンいらずで過ごせるとのこと。 休みの日は、子世帯が前庭で遊んでいるのを、窓ごしに祖父母が見ている。 窓を開けて会話をしたり、テレビを見ながらぼんやりと外を眺めるなど。。 特徴的に設けられた庇のついた窓が、2世帯住宅での世帯同士や街と家との心地よい関係をつくることを願っている。

成田西の家
敷地は北東方向に視界の開けた小高い丘の上。この景色を望みながら朝食のひと時を過ごせる家というのが最初に抱いたイメージでした。 しかし、敷地の少し奥に入るとその景色は隣家により遮られてしまうことから、敷地の奥にも何かしらの住まいの拠り所となるものが必要だと感じました。また、本格的な料理のできるキッチン機器・薪ストーブ・レインシャワー・展望台・フィットネスも楽しめる多目的空間・音楽室など、数々の楽しいご要望に対するいくつもの居場所の繋げ方も課題となりました。 そこで、建物をコの字型として中庭を囲み、中心に植えられた木々を巡って場が展開するプランとしました。中庭を介してその向こうの空間が見えることで、家全体が一体となって感じることができます。 ダイニングからの眺望、中庭から入り込む陽の光が、季節の移ろい、1日の移ろいを感じさせる住まいになったことと思います。




