
HOUSE‐Y
設計者情報
計画地は、南側には山並み、東側には道路向かいにある寺院の緑、公園の桜等を眺めることができるロケーションの良い環境である。しかし、寺院に墓地が広がっていることが最大のデメリットであった。同時に高台の角地であるこの計画地は、道路レベルからの視線が気になる状況でもあった。見たい風景や取り入れたい光がある一方、隠したい風景や遮りたい視線があるという矛盾が生じていた。それらの矛盾を解決し「視線や光のコントロールを図る」ことが大きな課題であり、クライアントからの要望でもあった。 その矛盾を建物周囲に二重外壁を設けること、部屋配置や窓配置を工夫することにより解決しようと試みた。1階レベルは、南側と東側に積極的に窓を設け、光を取り入れつつも、二重外壁により墓地への目線、道路レベルからの視線をコントロールしている。2階レベルは、南東に居室をまとめ、高窓とすることで、墓地への目線、道路からの視線を遮りつつも、南側の山並みや東側の寺院の緑や公園の桜を眺めることができる。また、朝日や日中の光等、必要とする光を取り込むことも可能となった。 加えて、二重外壁の内側にはLDKから連続した大きなテラスを設け、閉塞感を与えないこと、外部との物理的な距離を取ること、外部音や内部音の抑制することを意図している。また、外リビングや縁側のような半外部空間としての役割を果たすことでコミュニケーションの場としての機能も与えた。 この住宅は、あらゆる将来的な可能性を考慮する必要があった。そこでもう1つの課題となったのが「可変性」であった。竣工の状態から変化に合わせ、可変していける構成とする為に、外壁側で構造耐力壁を取り、内部壁は柱を除き全て取り壊しても支障がない構造計画とている。竣工当初は、3LDKだが、将来的には9LDKに増設可能になっている。2階の子供室は、お子さんが小さい頃はセカンドリビングとして活躍するが、個室を欲しがる年齢になれば、3室に区切れるように窓配置や照明計画等を行っている。1階ダイニング横のフリースペースや2階納戸は、おもちゃを置けばキッズルームに、机を置けばスタディースペースや書斎に、布団を敷けば客間に。置くものによって室名が変わるスペースとして設えた。土間及び駐車場は、二世帯になった場合や店舗設営等を始めることになった場合、独立して外部からアプローチできるスペースとして利用できる。増築等に該当しない範囲、かつ、それ程大きなコストを掛けず、時々のニーズに合わせて部屋と機能の増減が可能になっている。
基本データ
- 所在地
- 神奈川県平塚市
設計者情報
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大木町の住宅
郊外型振興分譲地の平家建ての住宅です。一般的な2階建の住宅を想定した区画割りでしたが、クライアントの平家建ての要望を実現するため、動線を合理化し、面積をコンパクトにして平屋建てを実現しました。住宅の中央部にLDKを配置し、個室、玄関、水回りなどの諸室がLDKを囲うように配置しています。LDKの通風と採光を確保するため、LDKの屋根を高くし、ハイサイドライト(高窓)を設けています。ハイサイドライトからの空を見ながらくつろげるリビングは、居心地が良く、家族の団欒を長くしているとクライアントから聞いています。

前野町の家
70㎡というコンパクトな敷地の中で面積を確保するために、平面は敷地をオフセットさせた形をベースとした。北東と北西の隣地境界線側には北側斜線の制約がある。まずは斜線制限ギリギリの断面形を立ち上げた。そして必要と思われる高さとなったところで、南東道路に直行する棟を設けた。棟からは屋根下の空間に適切と思われた緩急二種類の勾配で折り返すこととした。結果として人通りの多い南東道路に対して、切妻の家形の構えをとる少しだけ屋根が複雑な、3階建ての外形が出来上がった。 室内は閉じることが必要とされた部屋以外を全て繋がった空間とすることで、建主が求める「おおらかさ」に答えようとした。3層を貫く螺旋階段を含んだ吹き抜けを設け3つの階を結びつけた。その上でそれぞれの階の様相の違いにより、縦につながるワンルーム空間に様々な生活の場を作りだすことを考えた。 1階は南東道路側に駐車スペースを設け、残りを室内とした。室内は、水廻り以外を4本の柱が立つワンルーム空間として作った。柱間には建具の脱着を想定したレールなどを装備し、建具の付け外しでワンルーム空間から、四つの分節した空間(三つの子供室+玄関ホール)に様変わりできる可変的な空間として作られている。 2階は南東の道路から見て奥となる北西側をダイニングキッチンとして、表となる南東側は切妻の屋根形状に沿った二層吹き抜けのリビングとした。南東道路に面したバルコニーもリビングと同じような屋根形状に沿った二層吹き抜け空間としている。 3階は閉じた主寝室の前に小さなホールを設け、建主のリモートワークスペースとした。リビングからのある程度の距離感を求められたので、吹き抜けに対しては一旦壁で仕切り、小窓で繋がる空間とした バルコニーの軒天井は構造材と野地板をあらわしとした。勾配が急な棟の北東側では、梁は構造上は斜めの柱として扱われ(60度を超えると柱扱い可)、やや勾配が緩い南西側ではリビング側からの持ち出しの梁として扱われる。その扱いの違いが軒天井にあらわれている。 バルコニーは北東の隣地側には壁で閉じ、隅切りと南東道路側に対しては一旦開いた構えとした。その上で金属でフレームを作り、1.1mまでをルーバーで覆った。さらにその上に簾が取りつけられるような金物を設け、簾の開閉で外部からの視線の侵入量の調整を可能にした。 準防火地域内の木造3階建ては多くの場合、準耐火建築物として構造体を石膏ボードで包む必要がある。そのため予算の制約がある住宅の場合は、ビニルクロスの白い壁と天井という単調な仕上げとならざるを得ないことが多い。 この住宅では外壁の開口部制限をすることなどで、準耐火建築物とすることを避けて法に適合させることができた※。 その結果1階の独立柱や、1・2階の梁などを石膏ボードの被覆無しとすることが可能となった。また外壁を構成しない壁については仕上げの制約がなくなりラワン合板を直接貼ることが可能となった。その結果ひとつながりの空間の中で様々な異なる生活の場を作るということを、仕上げの扱いでも補強することができた。 またこの内装材などの扱いは、素材感を活かした家づくりを望まれた建主の気持ちに答えようとした結果でもある。 ※建築基準法施行令第136条の2に規定されている「3階建て建築物の技術的基準」

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限られた敷地において、3人の子供部屋と必用諸室を確保するために、半地下を設け、スキップフロアの構成にて、明るさと広がりを感じさせるよう設計した住宅になります。 3階のLDKは、1つの空間にありながら、居場所によって、天井の高さや床のレベルが変化し、異なる雰囲気に感じられます。 包み込まれるような勾配天井のリビング、吹抜の開放的な明るいワークスペース、落ちついた雰囲気のダイニングキッチンと、各所が空間の変化を感じさせる造りになっており、家族がその時々で、自分の居心地のよい場所を見つけ、自然と集まりたくなるようなLDKになっています。 また、LDKからルーフテラスへあがれば、東京タワーが一望できるなど、都心ならではの楽しみを満喫できる住宅となっています。





