
近所のシンボル「藍色の家」!
要望の矛盾を見事に克服の家づくり
ヒアリングから生まれた採光、通風抜群の「アットホーム空間」
秋山さんとKさんは以前参加した地元の街づくり活動で出会い、友人となった。その後、Kさんは信頼できる秋山さんに実家の改修を依頼。新しい家族のあり方に対応した提案や合理的で使いやすさ、シンプルなデザインなどを気に入った。そこでKさんは、秋山さんに自分自身の新居のプランニングも依頼することにした。
テーマは主に2つ。1つは「地震や火災に耐えられる頑丈さを保ち、かつ木の温もりのある住まい」、もう1つは「友人たちに気軽に来てもらえるようなオープンな空間を保ち、かつ防犯性の高い住まい」というものだ。こうした相反するような条件にも、秋山さんは笑顔でうなずき『やってみましょう』と気持ちよく引き受けてくださったという。秋山さんは、ご家族のライフスタイルや趣味、動線などを徹底的にヒアリング。数案の図面を作成し、打合せと修正を重ねながら、ご夫妻の希望をプランに落とし込んでいった。
完成した住まいは、家族がゆったりとくつろげるLDKを2階に配した木造住宅。「より健康的に、より快適に過ごしていただきたい」という秋山さんの提案で、LDKは、床に杉の無垢材、壁に漆喰を採用。自然素材の素朴でやさしい香りと質感、そして部屋いっぱいに採り込む光と風が相まって、居心地のよいアットホームな空間を演出する。
また、LDKを勾配天井に、階段を吹き抜けにして開放感をアップ。秋山さんが特に重視したのが階段だ。「1階、2階のどこにいても、人の気配を感じられるようにしたくて。空間と空間のつながりを意識しました」。
玄関ホールの正面に階段が伸び、その先に明るく開放的なリビングが見える。Kさんも心地よさが伝わってくるし、ゲストにも気軽に上がっていただけると気に入ってくださったようだ。
1階のプライベートルームは、あえて仕切りを設けず、扉を引違いに。お子様の成長に合わせて、将来仕切る予定だ。窓の要所に格子をとりつけるなど、防犯性へのアプローチにも余念がない。
外観は「(北側に)下屋で三角屋根」とシンプルなシルエットながら、壁と屋根を鮮やかな藍色のガルバリウム鋼板で包みこみ、さらに木製の手摺、格子、テラスでアクセントを効かせるなど個性的に仕上げた。近所の子どもたちにも『藍色のうち』で知られ、放課後や休日になると、みんな、藍色の家の庭を元気に走り回っているそう。1階に縁側をつくったのも「気軽に遊びに来てほしい」という思いからだ。
現在も、毎月なんらかのパーティーを開いたり、町内会の会合に使ったりしているそうで、藍色の家には、いつも笑顔と笑い声が満ちあふれている。
シンプルな構造で高耐久・高耐震、そして持続可能な住まいに
一方、インフィル(仕切り、仕上げ、設備)はスケルトンと独立させている。このためプランニングの自由度が高く、将来、家族の成長に合わせて間仕切りやリフォームなどの増改築が容易。サステイナブルを目指した理想的な住宅といえそうだ。
秋山さんは、専門家としての考えを押し付けはしない。常にKさんのライフスタイルや価値観を理解し、最終的に美しくまとめてくれた。また、いつも丁寧に接してくれるので、Kさんの息子さんは秋山さんのファンになったという。秋山さんのお人柄がだからこそなせた業だ。
【秋山 功】
Kさんはアウトドア派と聞きましたので、自然の心地よさが感じられる住まいを意識しました。2階のLDKは、家族全員でくつろぐ場合、一人で過ごす場合、友人らとパーティーを楽しむ場合など、いろいろなシチュエーションを想定してプランニングしました。
基本データ
| 所在地 | 東京都 |
|---|---|
| 家族構成 | 夫婦+子ども2人 |
| 施主 | K邸 |
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