
明るく広いLDKと多彩な収納で、
すっきりシンプルな暮らしを実現
1階南側は明るく広々としたLDKに
「以前の家は南面に縁側があって和室が2部屋。リビングは西側に、キッチンはその奥の北側にあって狭くて暗かったんです。一番良い場所にある和室が、書斎というか、寝室というか…、どうにも巧く使えなかったんです」とご主人は話す。
それを聞いて、建築家の北川さんはLDKを庭に面した南面いっぱいに配置するプランとした。窓からは燦々と光が注ぎ、外には庭が広がっている。「庭と駐車場の間を高い壁で仕切り、外からの視線は遮りつつ開放的な空間としました」。
Kさん夫妻は3人の娘さんを持つ5人家族。北川さんはリビング南面の一角に作業テーブルを造り付け、家族それぞれが自由に過ごせる場を設けた。「娘たちは作業テーブルで勉強したり、パソコンをさわったり、本を読んだり、お化粧したり。自分の部屋でなく、リビングで過ごす時間も増えました」と、まさに狙い通り、家族が集う賑やかなリビングとなっている。
さらに、奥さま待望のキッチンも明るく広々。壁側にはシステムキッチン、反対のダイニング側に造り付けの作業台を設けた。作業台の下は熱抜きのスリットを入れた棚で、炊飯器や電子レンジが収まるよう造作しているため、台の上にモノがなく自由に使えるスペースがしっかり確保されている。
「できた料理を置いたり、皿を並べて盛り付けしたりと、広い作業台は本当に便利です」と奥さま。作業台には手元隠しがあり、ダイニング側から見えない点もうれしいという。
また、リビングの階段上には、空調効率を考えて階段上に閉め切れる引き戸を設けたり、軒を設けて夏場の日差し対策をしたりと、北川さんは細かな配慮にも抜かりがない。「本当に過ごしやすくて快適です」Kさん夫妻の笑顔が、すべてを物語っていた。
各部屋ごとの用途に合わせた収納をたっぷりと確保
家に入って、まず玄関には壁一面の下駄箱(女性4人のため靴が多い!)とご主人のゴルフ道具入れ。リビングに入るとコート掛けがあり、帰宅・外出の動線上で脱ぎ着ができる。キッチンは作業台下に造作した家電と食器の収納棚に加え、頭上両面にも吊り棚を設置。さらに、ダイニングのすぐ横には、奥行き1m30㎝弱のパントリーもある。
「建て替え前の家は床下収納しかなかったんです。食材はもちろん、普段は使わないお菓子作りの道具や食器、水、防災用具まで収納できてとても重宝しています」と奥さま。
寝室の横には、以前使っていた3つのタンスを収めるウォークイン・クローゼット。タンスの高さに合わせて吊り棚を造り、デッドスペースになりがちなタンス上も活用している。また、書斎や寝室にも余裕のある書棚を造り付けた。
十分な収納スペースと広々とした居住スペースを確保するため、建築家の北川さんはなるべく廊下をなくした間取りを計画。スペース効率をより高めるため、トイレ以外はすべて引き戸にしたという。そして、各部屋を回遊できるように並べ、ウォークイン・クローゼットもあえて通り抜けできるようにすることで、スムーズな家事動線を実現した。
「朝起きて、ささっとクローゼットで着替え、そのまま洗面所を通ってダイニング・キッチンへ。寝室を1階にしたのも正解でしたね」。前宅で感じていた不満はすっかり解消。Kさん夫妻は北川さんとともに、理想の家を築き上げた。
基本データ
| 所在地 | 愛知県名古屋市 |
|---|---|
| 敷地面積 | 271.55㎡ |
| 延床面積 | 143.66㎡ |
| 家族構成 | 夫婦+子ども3人 |
| 予算 | 4000万円台 |
| 施主 | K邸 |
設計者情報
この建築家が建てた家
この実例を見た人はこちらも読んでいます

手間暇惜しまず、じっくり寄り添い 施主の理想を実現した整骨院と自宅
柔道整復師・スポーツトレーナーをされている施主のTさん。出身地である古河市で、自宅兼整骨院を建てようと依頼をしたのは、茨城県結城市を中心に地域や風土に根ざした家づくりを行っている建築家、NIDO一級建築士事務所の飯野さんでした。

快適と省エネを両立した高性能住宅のポイントは、”窓”にあり!
建築家に家を頼みたいと思っていたものの、断熱性など住宅性能面に不安を持っていたというAさん。高断熱・高気密の家を建ててくれる建築家を長年探していたなか、ようやく出会ったのが建築家の河辺近さんでした。

空き家を再び、長く暮らせる家にする。 既存建築の可能性を引き出すワンルームの家
急増している空き家問題に真っ向から取り組んでいる、建築家の白坂隆之介さん。紹介するがんばり坂の家は、白坂さん自身が空き家を購入し、改修した家だ。格安で売り出されていた家が再び人が生活する家になり、適正価格で売却されるに至ったその経緯とは。

まるで森の中にいるよう。 開放的な空間から庭を楽しむ家
個性的な形をした敷地、木々に囲まれた環境。この土地の魅力を最大限に生かした家を建てたい。そんな施主様の希望を最適解といえるプランニングで叶えた建築家の伊原洋光さん、みどりさん夫妻。ご要望を的確にクリアしつつ唯一無二の空間をつくる手腕は、おふたりの感性と緻密さによるものだった。

屋外の開放感、お気に入りのアート…。 好きなものに囲まれるくつろぎの住まい
ご紹介するのは半戸外のような開放感とやわらかな自然光に包まれた、気持ちのよい暮らしがかなう家。ところが、この敷地は南側に隣家が迫る厳しい条件だったそう。ハードルを乗り越え、趣味のアートを楽しめる心地よい住まいをつくり上げた谷山建築設計室の秘策とは?

住宅街にありながら、自分だけの空を確保。 2つの庭に挟まれた、静かな光が入る家
施主のSさまが終の住処をつくるときに望んだのは「何世代ものオーナーや地域に愛され続ける建物にする」ということだった。建築家の小林さんは周辺の環境をよりよくする家の配置や外観、将来を見据えた設備の選択などを通して実現。静かな光に包まれながら、隣家や他者との距離感も適切に保てる家が完成した。

親しい人と暖炉を囲む幸せなひととき。 地元の自然と工芸が、穏やかな時間を刻む家
「友人とお酒を楽しむ場所が欲しい」。古希を控えた1人暮らしの施主さまのために建築家の武川正秀さんがつくったのは、暖炉のあるウッドデッキとつながる居心地のよいリビング。地元の自然素材や工芸品を使った心落ち着くしつらえで、友人との憩いの時間にふさわしい穏やかな空間だ。

標高1230mの山小屋ならではの、妻や仲間との週末生活とは?
切り立った山の斜面にポツンと建つ山小屋。この小さな別荘の持ち主は、退官後も精力的に活動する、建築家の樋口善信さんの指導教官Y先生とその奥様。山の空気に包まれた小屋には先生を慕って、学生たちも集まってきます。

ここまで開放的な平屋だから、自然満喫と落ち着く空間を両立!
窓いっぱいに広がる高尾の自然の景色、家のなかを通りぬける気持ちのよい風。存分に自然を味わえる家は、建築家の望月さんが家族と暮らすならと考えて設計した理想の家でした。

