
画家夫婦のこだわりと創作を支えるのは、
快適なOMソーラー!?
快適な生活と創作活動を支える暖かい家
普段から設計に取り入れ、自身の仕事場や自宅にも実際に使っていて、OMソーラーの魅力を周囲に語ってきた佐賀井さん。大学の部活の先輩だったYさんご夫婦も、ずっとその話を耳にしていた。埼玉にYさんご夫婦が家を建てることになったときも「あなたに頼めば暖かい家になるんでしょう(笑)」と依頼されたのだという。
Y さんご夫婦はご主人が洋画家で、奥さまは版画家。自宅にはアトリエがほしいという希望があった。設計当時、美術学校で教鞭をとっていたご主人は、自宅では気兼ねなく創作活動に励みたかったのだろうか。広さと高さをたっぷりとってもらえればアトリエの床はきれいに仕上げなくてもいいという。住居部分よりも広くとったアトリエはそのまま靴であがれる土間にすることになった。1階の大半を占めるアトリエがコンクリートの床では寒そうに思えるが、そこは佐賀井さんの腕の見せどころ。断熱材でできた基礎型枠で施工したため、コンクリートが冷えきってしまうことはなく、冬でもアトリエは快適だ。
OMソーラーでは室内の暖かい空気を循環させて、室温をコントロールする。そのため、暖かい空気が逃げていかないように、家が外と接する部分、つまり基礎や躯体の部分の性能をあげる必要がある。表から見えないところにかける費用としては決して安くはないのだが「夏は涼しく、冬は暖かい家をつくってくれるはず」とYさんご夫婦は佐賀井さんの判断に委ねた。
結果として期待通りに、1階のアトリエはもちろんのこと、2階の生活スペースも、階段や廊下も過ごしやすい家が完成。先輩夫婦はご夫婦とも喜び、「どこも暖かいよ(笑)」と太鼓判を押してくれた。
絵描き夫婦の暮らしに必要なものを凝縮した住まい
作品を置いておける場所として、アトリエの隣には大きな倉庫を設けた。倉庫の上に空いたスペースも活用し、広々としたデッキに。屋根の下はロフトにして、さらに収納スペースを確保した。
「ちょうどこの中央部分に屋根裏をつくって壁が入ることで、構造的にも強くなるんですよ」と佐賀井さん。構造との兼ね合いや生活空間との関係も考慮して、必要な要素をコンパクトにまとめた。
絵描き夫婦にとって必要なものがすべて揃った家は住んでいるご夫婦だけでなく、絵描き仲間にも魅力的にうつるようだ。この家を手本に自宅を設計した画家もいるのだという。
作った人:佐賀井さんコメント
高断熱にすれば、ダウンジャケットを着たようなもので、空間全体を冷気から遮ることができます。もちろんダウンに穴が空いていたら寒いですから高気密にします。すると、室内は細かく部屋を仕切る必要がないんですね。ドアなどの建具を少なくすることで空間を広く使うことができ、コストダウンにもつながります。
基本データ
| 所在地 | 埼玉県日高市 |
|---|---|
| 敷地面積 | 2040.22㎡ |
| 延床面積 | 162.29㎡ |
| 家族構成 | 夫婦 |
| 施主 | Y邸 |
設計者情報
この建築家が建てた家
この実例を見た人はこちらも読んでいます

「愛着」と「思い出」を残す 快適性と効率性のバージョンアップ
築45年の立派な純和風建築にお住まいだったIさん。今の建築にはない味わい、懐かしさをまとった建物に深い愛着があったため、建て替えは考えなかったそう。リノベーションをするにあたっても、元の建物の良さはそのまま、使いやすさと居心地をバージョンアップさせることを考えました。

穏やかな光と爽やかな風が入る家を、建物に囲まれた旗竿地で?
建物に囲まれた旗竿地に建築家の多羅尾直子さんがつくったのは、2階の書斎を中心とした明るく爽やかな住まい。在宅中はほとんど書斎で仕事をしている大学教授と、ガーデニングや家庭菜園が趣味というご両親が、心地よい光と風と共に快適な暮らしを楽しんでいる。

みんなの時間も1人のひとときも楽しい 光と笑顔あふれる大家族の家
施主は、家族6人に猫2匹という仲良し大家族。大家族の家は「リビングに集まる」か「個室にこもる」になりがち。この状況を設計の力で見事に解決してみせたのは、「環境とつながりから想像する場づくり」をコンセプトに活動する建築家、TAWs DESIGNの田辺さん。この家には、にぎやかに過ごすテラス、1人静かに過ごすインナーバルコニー、遊んでいる子供たちの様子を感じながら料理するキッチンといった、いくつもの居場所と家族の程よい距離感が心地よく共存している。

家の中に公園があるかのよう。 子どもがのびのび遊べる住まいのつくり方
ノアノア空間工房の大塚泰子さんがプランニングしたのは、敷地内の高低差を活かし、中庭を周遊しながら2階に上がっていくスキップフロアの家。大人が心地よくくつろげて、子どもはのびのびと育つ──。中庭はつくり方次第で暮らしの豊かさに大きな差が出ることを実感する、魅力的な住まいのポイントを聞いた。

未来を見据え、生活空間は1階に。余剰空間が真の豊かさをもたらす家
家族で住む家をつくるとき重要視されることはさまざまだが、建築家の平山教博さんがH邸で大切にしたのは「永続性」だ。余剰空間があるからこその豊かさ、家族としての一体感と個人のバランス、老後について…… 全てが考えつくされたH邸を知ると、理想の住まいが見えてくる。

コンパクトながら広々した空間を実現 静かな環境と視線の伸びを両立する「間」
読書とテレビ鑑賞という、ご夫妻で異なる趣味をお持ちのお施主さま。建築家の武本さんは、2人暮らしの家としてそれぞれが気兼ねなく集中して趣味が楽しめる空間づくりがしたいと考えた。疎外感なく、様子が伺え、しかしノイズはカットできる環境を叶えたのは、ダイニングとリビングに挟んだ小さな「間」だ。

スケール感あふれる吹抜け空間でかなえた、 光と空がきらめく「緑と戯れる家」
暮らしの中で植物を楽しみたいという施主さまの思いに、「天井に緑を映す」という独創的な発想で応えたのは、かまくらスタジオの福井啓介さんと森川啓介さん。希望を表面的に捉えず、本質を見極めた提案で期待以上の住まいをつくる設計スタイルに迫る。

野辺山の広大な自然に調和する伝統工法の佇まい
都会から緑豊かな野辺山に移り住んだご主人と奥様。野辺山が見渡せる大地に「こんな家に住みたい」との希望を叶え、自然素材のみを使用した伝統工法の住まいが完成する。そして広大な自然と調和した、心地よい新生活が始まった!

シャビーな雰囲気漂う 憧れの「サーファーズハウス」
千葉の住宅地に建つW邸は、シャビ―な雰囲気が魅力のサーファーズハウス。設計を担当したのは、長年外房で活躍してきたtai_tai STUDIOの若林秀和さんである。屋外のシャワーや、濡れたまま上がっても平気な土間の玄関。庭と一体化を感じさせる開放的なLDK…。サーファーであるWさんご夫婦のための工夫が随所にこらされた、若林さんの家づくりに迫る。


