
繊細なピアノに優しい!
軽井沢でいつでも音楽溢れる別荘づくり
いつでも直ぐにピアノが楽しめる軽井沢の別荘
ピアノを演奏するのは、この別荘の計画を主導した奥さま。演奏に耳を傾けるのは軽井沢に別荘を持つ近所の仲間だ。こうして、いつでもピアノを楽しめる別荘、それがこの家のコンセプトだった。
オーナーのKさんご夫婦は「上北沢の家」に住んでいる。「上北沢の家」は蔵を移築した特殊な建物だが冬場も暖かく快適だ。設計者は尚建築工房の佐賀井さん。別荘を建ててもらうなら是非また佐賀井さんにと考え、「上北沢の家」で開かれたミニコンサートに招待し、話を切り出したのだった。
奥さまが軽井沢に購入していた土地は、周囲を木々に囲まれた場所。崖の途中で人通りも少ない。そこに佐賀井さんが提案したのは、地下1階から地上2階までらせん状につながった空間だった。地下1階の寝室からキッチンや水周りのある1階へ、ピアノの横の階段を上って中2階へ、そして突き当たりの2階はプレイルーム。その間は扉などで仕切られることなく、そのままずっとらせん階段のように上っていくことが出来る。
標高1000mの避暑地は、夏は涼しいが、真冬になると水が凍るほどの寒さになる。そんな環境下で、地下から2階までつながった大空間を実現できたのは、熱や空気の流れもあらかじめ設計しているからだ。「そよ風」というシステムを取り入れ、上に集まった暖かい空気を床下に戻して、家全体に暖かい空気を巡らせるようにしている。「そよ風」は温度設定をしておけば自動でファンが回る。暖房のように空気を暖めるわけではないので、回しっ放しにしていても電気の消費はごくわずかだ。別荘を使っていない間も自動運転で空気が循環するため、部屋がカビ臭くなったり、湿気っぽくなったりせず、別荘にはふさわしい仕組みだと佐賀井さんは考えたのだった。
季節を問わず温度・湿度が一定に保たれる環境はピアノにも優しい。一年中いつでも、そして訪れる間隔があいても、到着した瞬間から快適な時間を過ごせる別荘は奥さまを始め、ご主人や娘さん、息子さん家族にも好評だ。「広々とした空間でも暖かく過ごせるのは「そよ風」はもちろん、高断熱高気密にして熱を逃がさないようにしているためです。建物の性能をあげると、長持ちもしますよ」と佐賀井さん。ときには東京を離れ、軽井沢でピアノを楽しむという暮らしは、この先も長く満喫できそうだ。
つくるところから楽しんで、私好みの別荘に
浴室はスタイリッシュにしたいと佐賀井さんに相談し、タイル張りにすることに。ショールームに足を運び、悩んで選び抜いた。大きな窓越しには軽井沢の景色が見え、バスタイムだけでも充分リラックスできそうだ。別荘は崖の途中に立っているため、これだけオープンでも覗かれる心配はない。
浴室やキッチンといった設備のほか、屋根のかたちや外壁の色もあれこれ考えたそう。外壁の色はフィンランドに旅行した時に見かけたという色をイメージして、ドイツ製の自然塗料を使った。扉だけ赤く塗ってあるのは最近の佐賀井さんのスタイルで、色の対比で引き立たせるためだという。
あれこれ思いを巡らせていた別荘が完成すると奥様が喜んだのはもちろんのこと、お嬢様も「かっこいい家になったわね」と見とれていたという。
作った人:佐賀井さんコメント
サッシや壁の気密性能をあげたことで、標高の高い軽井沢でも開放的な大空間が可能になりました。気密テストでも、国の定める次世代省エネ基準よりも遥かに低い0.4㎠/㎡を記録しています。これは1㎡のうち0.4㎠ぐらいの穴があいているぐらいということで、この家の気密性が優れていることを示しています。
見栄えの良さも大事ですが、デザインだけでつくるといずれ飽きがきます。建物の性能は何年経っても求められるものが変わりません。これからは、省エネルギー住宅をまず基本に考え、その上でデザインや機能など個々の好みを考えていく時代だと思います。
基本データ
| 所在地 | 長野県北佐久郡軽井沢町 |
|---|---|
| 敷地面積 | 2349㎡ |
| 延床面積 | 150.6㎡ |
| 家族構成 | 夫婦 |
| 施主 | K邸 |
設計者情報
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