
土地選び・施工・外構までトータルに関与
和モダンな、ゆったり平屋の邸宅が誕生
土地探し・施工・庭づくりまで関わる背景
最大の理由は、家に愛着を持って欲しいから
根本にあるのは、“家に愛着を持っていただきたい”という想いだという。
家は毎日の生活をする場であり、長く住み続けるものだ。だからこそ、本来の設計の仕事では、毎日の生活が豊かになるためのプラン作りに注力してきた。しかし家の設計だけで実現するのには、限界もあると感じたそうだ。
たとえば土地探しから関わることができれば、視線や日当たりを考慮した設計とセットで考えることができる。施工に関わることができれば、長く住める高品質な家を作り上げることができる。後回しになりがちな庭づくりに関われば、自然を感じる庭を建築とより一体で考えることもできる。近隣住居や道路からの視線カットを、窓の位置や植栽とトータルで考えることもできる。家具の製作に関わることができれば、毎日の生活をさらに便利で豊かにすることができる。
こうして徐々に関わる範囲が広がり、自社だけではなくグループとの連携で一貫して手掛ける体制になってきたそうだ。
実際に8割以上のお客様が土地探しから相談されるケースが多く、お施主様からも喜ばれているという。また、施工には第三者機関の現場監査を入れることで施工品質を担保し、信頼されているそうだ。外構を考える際には、基本プランの時点から植栽の見え方や視線カットを計算しているため、特に好評だという。
こうした取り組みはこれからも続き、さらに進化していくだろう。
南側接道と北側接道のメリットを比較検討
土地選びとプラン作成を同時進行する利点
土地選びから始まり、基本的なプランも最初からセットで考えられたものだからだ。近隣からの視線カットや、四季を感じる植栽も連動して考えられている。
タイミングも良かった。グループ企業で広い土地を取得し、造成して土地を販売する計画の初期段階で、お施主様の土地選びもスタートしたからだ。
山本さんは実際に現地へ足を運び、様々な区割りの場所ごとに最適な間取りや基本プランを提案した。一般的に人気がある南側接道だと日当たりは良いが、プライバシーの確保が難しくなるというデメリットもある。最終的にお施主様は、北側と東側に道路が接する角地を選んだ。
北側道路沿いに駐車場を配置し、なるべく北側に建物を寄せて南側の庭を広く取るプランを採用。東側にも道路があるため、明るさも問題ない。近隣住居が建つ場所や道路からの視線カットは、フェンスや窓の位置と高さを計算して対応した。
お施主様から基本プランに関する要望はあまりなく、平屋で3LDKというものくらい。一方で細かな部分のこだわりや要望が複数あった。このため、山本さんから多くの提案をすることとなった。
細かな要望は3点で、これらの要望には完全に対応している。その概要と対応は以下のとおりだ。
1:キッチンや水回りへの家事動線を考慮してほしい
→キッチン脇に洗面室や脱衣所兼サンルームをゾーニングし、回遊もできる最短動線を計画した
2:ゆったりと作業できるキッチンスペースがほしい
→L型キッチンで作業台を広く確保し、裏側にパントリースペースを通り抜け出来るように計画。パントリーには勝手口があり、買い物帰りに直接駐車場からアクセスすることもできる便利な設計だ
3:来客時にも使えるスペースを確保したい
→リビング脇に和室を配置し、普段は戸を解放して広々と使用。家族の帰省時には独立した和室(寝室)になるように工夫した。ベンチを兼ねた収納家具は造作で、窓の前には紅葉を配置。庭づくりも同時に手掛けるからこそ実現できた風景となっている
山本さんが基本プランで注力したのが、LDKの位置だった。3LDKの平屋なので、居室を並べてしまうと廊下が長くなる。そこでLDKを中心にし、和室をLDKに接する配置とすることで廊下を可能な限り短くした。結果として動線も短くなり、住みやすく便利なプランになったという。
平屋ならではの、ゆったりとしたプラン
勾配天井の吹き抜けと高窓で明るい空間
・水平ラインを意識した外観デザイン。これは近隣との調和を図りつつ、和モダンな作品としての個性を表したものだ
・LDKとつながる書斎スペース。これはお施主様との会話の中で、ふと出てきた言葉を重視して提案した。廊下の突き当りにあり、大きな窓の効果もあって抜け感にも寄与している
・間接照明を多用した室内。シンプルかつデザイン性を持つ空間を実現した。
・和室の雪見障子。障子を開くと、すぐ前に紅葉が見える。繰り返すが庭づくりとセットで最初から考えないとこれは実現できない
これらの提案は、すべて“毎日の生活を豊かにする”ためになされている。そのために、ヒアリングでは表面的な言葉ではなく、本心を理解することに注力しているそうだ。その本心を解決・実現できるプランや工夫を提案している。当然ながら、お施主様はこうした提案にとても満足しているという。
こうした提案や工夫は、他にも様々な場所に散りばめられている。ぜひ写真の説明文をご参照いただきたい。
また、お施主様の要望は時代や経済情勢とともに変化する。杜設計はそのような変化にも迅速に対応している。最後にその一例をご紹介しよう。
2025年末から、仙台市を中心に“木のマンションリノベーション”事業を開始した。背景に、マンションリノベーションに関する問い合わせや要望が増えてきたことが挙げられる。その理由の多くが、原材料や人件費の価格高騰にあると考えられている。
もともと杜設計ではマンションリノベーションを本格的には手掛けていなかったが、こうした動きをうけてマンションリノベーションに参画することとなった。しかし普通に対応するだけでは杜設計の特徴が出せない。そこで従来から杜設計の注文住宅で採用してきた“南三陸杉”を使いながら、大工職人が手仕事で手掛ける高品質なリノベーションとすることとなった。木のマンションリノベーションは、“終の棲家”として今のマンションの暮らしを根本的にアップデートするものだ。仙台では初となる、新たなマンションリノベーションの選択肢を提案している。
その反響は大きく、すでに数件の依頼があるという。興味がある方はこちらのHPをご参照いただきたい。
https://morihouse.jp/mansion-renovation
冒頭で触れたように、こうした動きはすべて“家に愛着を持っていただきたい”という想いから生まれたものだ。長く住まうこととなる家を、後悔せずに満足するものにしたい。そのために家と庭づくりの一体的な提案や設計を希望したい。そのような方は一度、杜設計にコンタクトしてみてはいかがだろう。
撮影者:越後谷 出
基本データ
| 作品名 | 自然素材を楽しむ、和モダンなゆったり平屋の家 |
|---|---|
| 所在地 | 宮城県名取市 |
| 敷地面積 | 335㎡ |
| 延床面積 | 100.2㎡ |
| 家族構成 | 夫婦 |
| 予算 | 3000万円台 |
| 施主 | A邸 |
設計者情報
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