
建物の設計・施工・庭づくり・家具製作まで
すべてを手がけて実現した、満足度の高い家
設計だけでなく、庭づくりや家具製作まで
トータルで手がけることで実現した邸宅
設計事務所がなぜそこまでやるのか。代表の山本さんは、その理由をつぎのように語った・
「私が常に意識しているのは、“毎日の生活が豊かになるためのプラン”を考えることです。しかし、家の設計だけでこれを実現するのには限界があると感じていました」。
どういうことか。山本さんはその真意をこう語った。
「家は毎日の生活をする場であり、長く住み続けるものです。その生活を豊かにするためには、建物の設計だけでなく他の要素が必要になります。施工に関わることができれば、高品質な家を提供できます。後回しになりがちな外構や庭づくりに関わることができれば、四季を感じる庭を建築とより一体で考えることができます。家具の製作に関わることができれば、毎日の生活をさらに便利で豊かにすることができるのです」。
実際に、山本さんが手がけてきた作品の多くは庭づくりとセットで考えられており、たとえば庭の植栽がもっともよく見える位置に窓を配置したり、木が成長して伸びた時に、二階の窓から枝や葉が見えるように配置が工夫されている。
こうして徐々に関わる範囲を広げていった結果、現在は杜設計が手掛ける住宅ブランド『杜ハウス』を立ち上げ、土地探しから関与している。また、施工には第三者機関の監査を入れることで品質保証もでき、信頼されているという。さらに、外構を考える際には基本プランの時点から植栽の見え方を計算しているため、とても好評だそうだ。
この他にも“伐採式”という独自の活動を行っている。これは、宮城県南三陸町で育つ“南三陸杉”を施主様と一緒に伐採し、その木材を住まいの中に取り入れるという活動だ。家族で伐採した杉材が家の梁や柱に生まれ変わるという体験は、まるで我が子を育てるようだ。施主様にとって忘れられない体験となり、家への愛着がさらに増して好評だという。
<伐採式の様子>
https://youtu.be/7t-jqM_b7Rc
今回の作品も家の設計とセットで庭づくりのプランが考えられており、室内にも大きなオリジナルのダイニングテーブルや小さなカウンターなどの家具が造作されている。その庭の見え方やオリジナルの家具の出来栄えに、施主様も大満足だそうだ。
次章で、その詳細を見ていこう。
忙しい毎日だからこそ、自分や家族が
くつろげる家をつくりたい
施主様の要望をまとめると、
“家族が集まり全員がくつろげる、広く開放的なLDK”
と、
“親戚や会社の従業員も集まれる広い庭”
の2つに集約される。
1つ目の“家族が集まり全員がくつろげる、広く開放的なLDK”の意図を、山本さんは“家族全員が思い思いの場所でくつろぐことができる空間”と捉えた。特に施主様は毎日忙しいため、帰宅してからのオフの時間の充実度をあげるために工夫をこらしたという。
その結果生みだされたプランは、
・施主様ご家族がくつろぐ場所をダイニングとし、大きなテーブルを製作する
・そのテーブルは、回転するダイニングチェアと合わせてデザインする
・ダイニングのテーブルの横に、同じ高さで大きな窓を配置し、さらに外の庭の地面を上げることで、ダイニングだけでなくキッチンからも植栽がよく見えるようにする
・リビングで子どもたちが思い思いの場所でくつろげるように、子供用のテーブルや棚を複数配置する
・・・というものだった。
もっとも特徴的なのが、ダイニングのプランだ。
大きなテーブルのすぐ横に窓があり、その窓の下端ぎりぎりまで外の地面が上げられている。そのため背の低い植栽も眺めることができ、四季の変化も感じられる。
テーブルは半円形にくり抜かれている。これは回転するダイニングチェアを活用し、キッチンに立つ奥様ともコミュニケーションを取るためだ。
窓の前の盛り上げられた地面を実現するために、窓の下の部分は通常の外壁ではなく、基礎が窓の部分まで上げられている。このため、外壁が土で痛むこともない。
こうした工夫は、建物の設計と同時に庭づくりや家具製作をトータルで考えないと実現できない。まさに杜設計の特徴が活かされたスペースだ。
“親戚や会社の従業員も集まれる広い庭”について見てみよう。
庭は道路の反対側に配置され、視線を感じることなく過ごすことができる。このスペースに広いテラスを設け、一部は深い庇で覆われている。このため、大人数でのバーベキューをすることができ、雨の日でもテラスでくつろぐことが可能だ。
その他にも、家の各所に、数多くの工夫がなされている。ぜひ、写真の説明文をご参照いただきたい。
地域のランドマークとなった
周囲に圧迫感を与えない外観
そこで山本さんは、外観にもこだわった。
建物に変化をつけ、擁壁や塀も高さだけでなく道路との距離を細かく変え、さらに外壁と同じデザインに統一することで圧迫感がないように工夫した。近隣の方からも好評で、今では地域のランドマークにもなっている。
こちらも写真の説明をご参照いただきたい。細かく壁の位置を変え、照明の位置も考えることで実現できたことがおわかりいただけると思う。
こうして完成したこの作品に住まわれる施主様の感想も、非常に高い評価となっている。
お子様たちはいつもリビングに集まり、楽しく毎日過ごしているという。また、施主様はオリジナルのダイニングテーブルで、帰宅後は毎日、充実した時間を過ごせているそうだ。テラスでは親戚や会社の方とバーベキューをするなど、イメージしていた新居での生活を実現できているという。
こうした生活を送ることができる家は、建物だけの設計では実現できない。
ぜひ、建物だけではなく、庭づくりや家具も含めた総合的な設計と提案を受けることを検討されてみてはいかがだろう。
基本データ
| 作品名 | 中庭を楽しむダイニングに、家族が自然と集う住まい |
|---|---|
| 所在地 | 宮城県仙台市 |
| 敷地面積 | 339.62㎡ |
| 延床面積 | 174.25㎡ |
| 家族構成 | 夫婦+子ども3人 |
撮影:越後谷 出
設計者情報
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