
桜に銀杏、富士山も!
借景と多彩な趣味も詰め込む美空間の作り方
春にはキッチンやルーフバルコニーから満開の桜を一望する
「隣の広場に大きな桜の木があるんです。春はその満開の桜を部屋から眺めたい。実はいくつかの住宅メーカーにお願いして建て替えのプランを作ってもらったのですが、立地的に厳しいと言われてしまって・・・。半ば諦めかけていたところで石川さんと出会いました。最初に上がってきた設計図と模型を見た瞬間に、もう一目惚れ。桜の木が目の前にどーんと見える設計だったんです」。
リビングダイニングのキッチン横に設けられた大きな窓からは、春は満開の桜、秋は大銀杏の紅葉が目の前。木々に訪れる野鳥を観察する楽しさも増えた。天気のいい日には遠く富士山も望めるそうだ。
設計した石川さんはこう話す。
「桜に面した北側は道路に面しているので、敷地いっぱいに家を建てると、高さ制限がかかって、上の方が斜めに切り取られてしまいます。そこで、道路から少しスペースを取ることで、建物を垂直に立ち上げることにしました。その結果、桜を眺められる大きな窓を入れることができたのです」。
石川さんは、さらにリビングダイニングからそのまま出られるルーフバルコニーも作った。天気のいい時には朝食をいただいたり、お茶を飲んだりする、ご夫婦のお気に入りのスペースだ。ここからも、もちろん桜の木を一望できる。
ミニシアターにもパン教室にも。機能とデザインを兼ね備える家
あらかじめ必要な機能や家具を造作しているので、後から入れたインテリアは最小限のもののみ。個室から廊下、バスルームに至るまで、すっきりと美しい空間が保てるのは、ご夫妻が、「自分たちの理想の暮らし」を石川さんに伝え、石川さんが「その実現のために、どこに何がどれくらいのスペース必要か」を丁寧に形にしていったからに相違ない。
特に、広い作業台を持つキッチンには、奥様の夢が詰まっている。「自宅でパン教室を開きたいんです。そのために作業しやすいアイランド型のキッチンとオーブンの入るパントリーをあらかじめ設けました。大好きなパンを焼いて、ルーフバルコニーでいただく、そんな素敵な時間を演出できるといいなと思います」。
現在、新しいパンのレシピ作りやWEBサイトの開設などで大忙しの奥様。広々としたこの空間に、パンの香りと生徒さんたちの笑顔が溢れる日も近そうだ。
【石川 淳さん コメント】
シンプルで飽きのこないデザインによって、悪条件の敷地や厳しい予算の中でも広がりがある明るく自由な住宅を創っています。 難しいハードルがあっても良きパートナーとなる建築家と二人三脚であれば突破する事ができます。 ぜひ、私たちと一緒に理想の家を手に入れましょう。
【夫婦】
ご自宅でのパン教室開講に向けて準備中の奥様と、プロダクトデザイン会社を営む旦那様。休日はリビングダイニングで一緒に映画鑑賞したり、愛用の自転車で遠出したりする。家を建て替えてから、友人たちを呼んでのホームパーティーの回数も増えたそう。
基本データ
| 家族構成 | 夫婦 |
|---|---|
| 予算 | 3000万円台 |
| 施主 | O邸 |
撮影:アトリエあふろ(鈴木暁彦)
設計者情報
この建築家が建てた家
この実例を見た人はこちらも読んでいます

遊ぶ、眺める、家族で家を楽しみ尽くす、中庭の存在とは!?
この家に住むIさんは、造園の仕事をしていたため、緑の楽しみ方をよく知っていました。子どもたちが思いっきり走り回れる芝生の広場、お風呂につかって眺める坪庭、自分で手入れする前庭。家族と暮らす新たな住まいはたくさんの緑で彩られていました。

母と娘が思い思い!“今の快適”と“未来の安心”の共存の仕方
男性女性に関わらず、独身者が実家の敷地や建物を継承することが増えています。今後もますます増えると思われるこうしたケース、親子どちらも無理なく安心して住み継いでいくにはどのような方法があるのでしょうか。母と娘が一緒に考えたこの多機能住宅は、ひとつのヒントになりそうです。

施主の理想を実現した、家族の和をはぐくむ都会派西海岸住宅
注文住宅は、施主の理想を実現するためのものである。建築家にとっては、それにどう向き合い、応えるかが腕の見せ所。「アメリカ西海岸風の家」というテーマに対し、建築家の幸田真一さんは、どのようなアプローチをしたのだろうか。

目指したのは「今までにない住まい」 吹き抜けのリビングから公園の借景を臨む家
これまで住んでいた賃貸住宅が手狭になったため、新しい家づくりを決意したKさんご夫妻。輸入業に携わり、髙い美的センスをお持ちのKさんが目指したのは「今までにない住まい」でした。今回その要望に応えたのが、ビ・ハウスの営業担当である小林圭介さんと、設計担当の魚住宏一さんです。それぞれがアイディアを出し合って完成したK邸は、まさにオリジナリティあふれる、唯一無二の住まい。その細部にわたるこだわりと、家づくりの過程をご紹介します。

家の中に公園があるかのよう。 子どもがのびのび遊べる住まいのつくり方
ノアノア空間工房の大塚泰子さんがプランニングしたのは、敷地内の高低差を活かし、中庭を周遊しながら2階に上がっていくスキップフロアの家。大人が心地よくくつろげて、子どもはのびのびと育つ──。中庭はつくり方次第で暮らしの豊かさに大きな差が出ることを実感する、魅力的な住まいのポイントを聞いた。

建築家ならではの工夫が満載の1Rリノベ 「ここに住みたい!」と選ばれる物件に
どこも同じようなつくりになりがちな、都心部にある1R。立地以外の差別化が難しく、とかく家賃競争になりがち。中古マンションの1R一室を自ら購入し、「ここに住みたい!」と思わせる物件へと再生、しっかりと収益性も確保したのは、蟻川建築設計事務所の蟻川さんと村田さんだった。

「愛着」と「思い出」を残す 快適性と効率性のバージョンアップ
築45年の立派な純和風建築にお住まいだったIさん。今の建築にはない味わい、懐かしさをまとった建物に深い愛着があったため、建て替えは考えなかったそう。リノベーションをするにあたっても、元の建物の良さはそのまま、使いやすさと居心地をバージョンアップさせることを考えました。

住まいと暮らしの30年後まで考え抜いた、1年1棟の家づくり
東京都豊島区、駒込駅近くに事務所を構えるイントロンは、独自の個性とポリシーを持つ一級建築士事務所だ。マンションの新築・改修設計をメインに手がけ、個人住宅は「1年に1棟限定」を貫いている。豊富な改修工事の経験から「家はどのように傷むか」を知り尽くし、「経年変化に強い家」を生み出すイントロン社。そのノウハウを、代表の立岡陽(たつおか・あきら)氏にうかがった。

世界的なアーチストの家に学ぶ?!真似したい住みやすさとは
目指したのは、いい絵が描ける仕事場と快適に暮らせる住居の両立。住まい手への丁寧な心遣いが、画家の創作活動を支える上質なアトリエ住宅を生みだしました。








