
ホール・LDK、ライブラリー。
「3つの集いの場」で家族がつながる家
1階のホールと2階のLDKを吹き抜けでつないで一体感を演出
「オープンで開放的な家にしたい。また、子どもが自分の居室から勝手に外に出て行ってしまわないつくりがいい。というのが最初にいただいたご希望でした」。そう当時を振り返る角倉さん。設計をするうえで一つ大きなポイントとなったのは、リビングの場所だったという。
「奥様は1階のリビングを希望されていたのですが、1階からだと公園を眺めることができませんし、日当たりなどの環境は2階の方が良かったのです。お施主様の要望にこたえつつ快適な住空間をつくるいい手段はないかと、いくつもプランを考えました」。
この課題をブレークスルーするきっかけとなったのが、1階に広さ12畳・天井高4.1mの広い土間のホールを設け、1階の土間と2階のリビングを吹き抜けでつなぐというアイディアだった。吹き抜けでつなぐことで、1階のホールと2階のリビングがつながっているような感覚の空間を生み出すことに成功したのだ。H邸の玄関から中にはいると、まずはこの広い土間が目に入る。ここは客人と家族が触れ合う、1つ目の集いのスペースだ。この土間の億には子ども室と洗面所があり、子ども部屋の引き戸を開放すれば、子どもたちの広々とした遊び場へと変貌する。
そして1階から螺旋階段を上ると2階にあるのが、2つ目の集いのスペース。20畳・天井高2.2~3.8mの開放的なLDKだ。さらに2階上部には、3つ目の集いスペースである6畳・天井高2.5mのライブラリーを配置。こうして土間、LDK、ライブラリーという3つのスペースで4人家族がいつでも顔を合わせて団欒を楽しむことができる、H邸の基本となる形が出来上がった
お金をかけるところとかけないところ、メリハリをつけて予算内で完成
ここまでこだわると予算の方が気になるところだが、お金をかけるところとかけないところにメリハリをつけることで解決したのだと角倉さんは言う。
「最初はご予算とご希望との間にやや乖離があったのですが、浴室をユニットバスにする、外壁も左官が希望だったのをガルバリウム鋼板にするなど、譲れるところと譲れないところをお聞きしながら全体でバランスをとりました」と角倉さん。こうした工夫の結果、多少予算はオーバーしたものの、理想の住まいをつくることができたとHさんご夫婦も喜んでいらっしゃるという。「土間でお子さんが新体操をして遊んでいらっしゃるとお聞きしました」と笑う角倉さん。これからは友達もたくさん訪れ、角倉さんの意図したとおり、土間は外と中とをつなぐ集いのホールとなってゆくことだろう。
最後に角倉さんに、家づくりで心がけていることは何かを聞いてみた。
「お施主様のご希望に注意深く耳を傾けることですね。価値観は人によって違いますので、それを読み違えないようにしたいと思っています。そのうえで、その方が暮らしやすい住空間を一緒につくり上げられたらとても嬉しいです」。
常にお施主様の声を聴き、その価値観に寄り添った家づくりをしたいと考えている角倉さん。今回完成したH邸も、そんな角倉さんの想いがたっぷり詰まった空間に仕上がっている。
間取り図
基本データ
| 所在地 | 千葉県松戸市 |
|---|---|
| 家族構成 | 夫婦 |
| 予算 | 2000万円台 |
| 施主 | H邸 |
設計者情報
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